インフレ率を押し下げてきたサービス価格は底打ちか!?(1月米国PCE価格指数結果詳細)

コラム,CPI・PPI・PCE

2月29日(木)に1月分の米国PCE(個人消費支出)価格指数の発表がありました。
結果は、総合とコアともに市場予想通りの結果となり、それぞれ前年同月比で+2.40%と+2.85%、前月比で+0.35%と+0.42%でした。
指標発表直後は前月からインフレ率が低下したということからか、ドル円や米国債利回りは低下する流れとなりました。
ただ、前月比では上昇傾向となっており、この反応はミスリードという感じがします。

【米国PCE価格指数 [前月比と前年同月比]】
米国PCE価格指数(サービス)[前月比と前年同月比]

 


それでは、その米国PCE価格指数の中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

まずは、構成比2/3を占めるサービス部門です。
前年同月比では+3.90%と前月から僅かに上昇ながらもほぼ横ばい、前月比では+0.60%とこちらは大きく上昇しています。
住宅と公共事業がインフレ率の押し上げ要因となっており、以前コラムで述べたように電気自動車(EV)のインフラ投資が行われているのではないでしょうかね?
人件費も高騰しており、サービス価格全体に影響していると考えられ、前年同月比では前月の12月で底打ちし、ベース効果もあって今後は上昇してくると思われます。

【米国PCE価格指数(サービス)[前月比と前年同月比]】
米国PCE価格指数(サービス)[前月比と前年同月比]

 

次は、残りの1/3を占める財部門です。
前年同月比では-0.54%とマイナス圏に沈み、前月比では-0.17%と前月からマイナス幅を若干縮めています。
自動車やガソリン価格の下落が主な原因で、自動車は売れ行きが好調だった前月の反動減、ガソリンは原油価格が上昇してきており、次月からはインフレ率を押し上げてくると思われます。

【米国PCE価格指数(財)[前月比と前年同月比]】
米国PCE価格指数(財)[前月比と前年同月比]

 

3番目は財の中の耐久財の項目です。
前年同月比では-2.36%とマイナス圏でやや下げ渋りの状態となっており、前月比では+0.21%と昨年7月の-0.71%で底打ちし上昇傾向となっています。
前年同月比でもベース効果により5月に底打ちし、上昇してくると思われます。

【米国PCE価格指数(耐久財)[前月比と前年同月比]】
米国PCE価格指数(耐久財)[前月比と前年同月比]

 

最後は財の中の非耐久財の項目です。
前年同月比では+0.48%と前月の+1.56%から大幅に下落し、前月比でも-0.38%とインフレ率を大きく押し下げている項目です。
ただ、原油価格が上昇してきており、主な押し下げ要因であるエネルギー価格は次月から上昇してくると思われ、非耐久財の項目も下げ止まり、やがて上昇に転じると思われます。

【米国PCE価格指数(非耐久財)[前月比と前年同月比]】
米国PCE価格指数(非耐久財)[前月比と前年同月比]

 

というわけで、PCE価格指数のサービス部門と財部門に分けて見てみました。
人件費が高騰しているため、特にサービス部門でのインフレ率がなかなか下がらないと思われます。
明日は米国雇用統計の発表がありますが、平均時給の結果がどうなるのか要注目となりそうです。
今週発表のあったJOLTS求人が思ってたほど悪化してなかったので、まだ労働市場は逼迫傾向にあり、賃金は底堅く推移しているかもしれませんね。

 

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー