テクニカル分析

FXトレードに於いて、実践で役立つテクニカル分析をFX初心者でも理解できるようわかりやすく解説していきます。
ただ、実際には意味なんてわからなくても全然構いません。
チャート上にテクニカル分析を表示させて、こういうときに売買すればいいんだーって覚えておくだけで十分です!
また、ここでのパラメーターは一般的なものを使用して解説しています。
経験を積んで慣れてくると、[0][1]の数字の羅列だけで景色が見えるマトリックスのように、未来チャートの軌跡が見えるようになります!
ハズレることもありますが ฅ(=^・^=)

【目次】
1.単純移動平均線
2.MACD
3.ボリンジャーバンド
4.一目均衡表
5.RSI

単純移動平均線(Simple Moving Average:SMA)

単純移動平均線とは、その時点までの価格(基本は終値)の平均値を結んだチャート上の線のことであり、最もポピュラーなテクニカル分析の1つです。

例えば、5日移動平均線なら、当日を含めた過去5日間までの終値を足して5で割った平均値がチャート上にプロットされます。
当然、当日はまだ終値が確定していないため、その時点での現在値ということになり、現在値の変動とともに移動平均線も変動することとなります。

移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下落トレンドとして捉えることができ、短い期間の移動平均線がそれよりも長い期間の移動平均線を下から上に突き抜ける現象をゴールデンクロス、逆に上から下に突き抜ける現象をデッドクロスと呼び、前者は買いサイン、後者は売りサインとなります。

その他移動平均線としては、直近の値に比重を置いた指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)といったものもあります。

ただ筆者の主観的な意見としては、この単純移動平均線のテクニカル分析で売買ポイントを決めるということはあまりなく、ボリンジャーバンドのミッドバンドとして使われている20MAや200MAあたりが比較的機能しているかな~という感じがします。(MAは単純移動平均を指します)

 

MACD(マックディー)

MACDとは、Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散)の略で、マックディーと読みます。マクドではございません(笑)
名称の通り、移動平均線を基に考案されたテクニカル分析ですが、考え方としては2つのトレンド、そして売買ポイントを知ろうというものです。

1つ目は、指数平滑移動平均線(EMA)のゴールデンクロス、デッドクロス。
2つ目は、そのトレンド自体のゴールデンクロス、デッドクロス。

1つ目に関しては、指数平滑移動平均線(EMA)のパラメーターを「12」と「26」に設定し、このテクニカル分析の名称にもなっているMACDを

 MACD=12EMA-26EMA

と定義します。
MACDの値がマイナスからプラスになるとき、短い期間の移動平均線が長い期間の移動平均線を突き抜ける状態なのでゴールデンクロス、逆にプラスからマイナスになるときはデッドクロスということになります。

2つ目に関しては、このMACD自体の単純移動平均線(SMA)のパラメーターを「9」に設定し、

 シグナル=9MA

として定義します。
MACDの値がこのシグナルに対して、ゴールデンクロスするかデッドクロスするかを見ることになります。

ただ、MACDの売買サインが出たところでは、次に説明するボリンジャーバンドの抵抗線とぶつかりがちで判断が難しいところではあります。

 

ボリンジャーバンド(Bollinger bands)

ボリンジャーバンドとは、米国の金融アナリストでもあるジョン・A・ボリンジャーさんが考え出したテクニカル分析のことで、20MA(移動平均線)を中心にしてその上下に±2σの標準偏差を表示するのが一般的です。
移動平均線の向きでトレンドの方向性、標準偏差の拡大・収縮でトレンドの強弱を知ることができます。

統計学において+2σと-2σの間に収まる確率は約95%になるということを利用し、このライン付近もしくはオーバーシュートした位置では反対売買(逆張り)をするポイントとなり得ます。
しかしながら、最近のFX相場では±2σまで届く前にミッドバンドで折り返すことも多くなり、トレードの難易度が増しているように思います。

ちなみに、ボリンジャーバンドの開発者であるボリンジャーさんは、スクイーズ(収縮)からエクスパンション(拡大)が始まったタイミングでの順張りを推奨しています。
が、筆者の主観的な感覚では最近のFX相場でこれをやると天井ロングや底ショートになりやすいと思いますので慎重に!

 

一目均衡表

一目均衡表とは、基準線・転換線・2本の先行スパン・遅行スパンの5本の線とロウソク足を利用した細田悟一さんが考え出した日本国産のテクニカル分析のことで、英語表記では「Ichimoku」や「Ichimoku Cloud」と呼ばれています。

一目均衡表は、時間に着目した「時間論」と価格に着目した「波動論」と「水準論」で成り立っており、この理論を理解するのは非常に難解ですが、わかりやすく簡単に説明すると日足チャートに於いて当日を含めた26日間という期間で3つのトレンドを推し測ろうとするテクニカル分析です。

1つ目は、9日線と26日線のゴールデンクロス、デッドクロス。
2つ目は、当日の終値(現在値)と25日前のロウソク足で比較した上昇サイン(好転)、下落サイン(逆転)。
3つ目は、25日後の抵抗線。

1つ目に関しては、

 基準線=当日を含めた過去26日間の最高値と最安値の中間値を結んだ線
 転換線=当日を含めた過去9日間の最高値と最安値の中間値を結んだ線

と定義し、ゴールデンクロス、デッドクロスを見ることになります。

2つ目に関しては、

 遅行線=当日の終値(現在値)を25日前にプロットし、それらを結んだ線

と定義し、遅行線が25日前のロウソク足に対し下から上に突き出た場合は上昇サイン(好転)、逆に上から下に突き出た場合は下落サイン(逆転)となります。

3つ目に関しては、

 先行スパン1=基準線と転換線の中間値を25日後にプロットし、それらを結んだ線
 先行スパン2=当日を含めた過去52日間の最高値と最安値の中間値を25日後にプロットし、それらを結んだ線
 雲=先行スパン1と先行スパン2に挟まれたエリア

と定義します。
雲の厚さは抵抗の強さに比例し、突入する際の先行スパンのラインと雲を抜け切る際の先行スパンのラインは抵抗線となります。
現在値が雲に対し下から上に突破した場合は上昇サイン(好転)、逆に上から下に突破した場合は下落サイン(逆転)となります。

筆者の経験上、一目均衡表で一番重視するのは雲かなという感じはします。

三役好転(三役逆転)

上記3つのトレンドが上昇サインを示すときを三役好転と言います。逆に下落サインを示すときは三役逆転と言います。

 

RSI

RSIとは、「Relative Strength Index」の略で、相対力指数のこと。
買われすぎ売られすぎ(過熱感)を判断するためのオシレーター系テクニカル分析の1つです。

n日間の値動きの絶対値に対して上げ幅がどれくらいの割合かを見るもので、日足ではパラメーターを一般的には「14」と設定します。
RSIの数値は、0~100%で表され、70%以上で買われすぎ、30%以下で売られすぎと判断されます。
しかしながら、強いトレンドが出ているときは、80%以上の買われすぎや20%以下の売られすぎを示す場合もあります。

 RSI={ a / (a+b) }x 100(%)
  a:上げ幅の合計
  b:下げ幅の合計

と定義されます。

 

”テクニカル分析は意味がない”という人もいますが、それはその人の使い方が悪いわけで、決して万能ではありませんが大いに役立ちます。
FXも所詮多数決!正しかろうが間違っていようが、売買量の多い方へ動きます。
多くのトレーダーが使用してたり、多くの自動売買で利用されているテクニカル分析は多数派になりやすいのです!
チャート上に幾つかのテクニカル分析を表示させてみて、ぜひ自分のトレード手法に合ったテクニカル分析を見つけて下さい。

Posted by ペッパー