5月米国はデフレに!?CPI前月比はマイナス!?原油市場は景気後退(リセッション)を織り込み始めたか!?

物価・インフレ,コラム

米国CPI(消費者物価指数)の前年同月比は、コロナ禍以降2022年6月に最高値+9.00%を付け、そしてそのちょうど1年後の2023年6月に最安値+3.05%を付けています。
現在はその最安値からの反発局面となっており、直近の2024年3月では+3.80%まで上昇してきています。

他方、前月比でも2022年6月に+1.2%の最高値を付け、最安値は翌7月に-0.01%を記録しています。
マイナス圏に落ち込んだコロナ禍初期の2020年3~5月を除いて、後にも先にもマイナス圏に沈んだのはこの1回限りとなっています。
その後は0.0~0.5%のレンジ内で推移しており、まさに筆者が以前から述べているように「上がれば下がり、下がれば上がる」を繰り返しています。

【 米国総合CPIとコアCPI(前月比)】
米国総合CPIとコアCPI(前月比)

 

そして、ここにきてインフレ率を押し下げそうな幾つかの事象が目立つようになってきましたので取り上げてみたいと思います。

原油価格の下落

まずは、原油価格の下落です。
WTI原油価格は中東情勢悪化への懸念から、4月5日に1バレル87.59ドルの高値を付けました。
現在は、中東情勢の落ち着きや先週発表のあった原油在庫統計で需要の低迷が示唆されたことで77ドル台まで下落してきています。
週足チャートを見ますと、ボリンジャーバンドの-2σが69ドル辺りですので、70ドル割れの水準まで下落する可能性もありそうです。
もう原油市場は景気後退(リセッション)を織り込んできているのかもしれませんね。

【 WTI原油価格(日足)】
WTI原油価格(日足)

 

雇用逼迫の解消

これまで雇用環境は人手不足により人件費は高騰を続けてきましたが、人材需要の減速と供給増加により雇用の逼迫感は解消されてきているように感じます。
例えば、1日に発表のあった3月分のJOLTS求人では市場予想を下振れる8,488千件となり、ちょうど2年前の2022年3月に記録した12,182千件の約30%減となっています。
もう今月5月にはコロナ禍前の水準7,000千件台前半に戻っている可能性があります。
また、3日に発表のあった4月分の米国雇用統計では平均時給の伸びは前月比で+0.20%まで鈍化していました。
主に人件費を元資とするサービス価格を中心にインフレ率は今後鈍化していくと考えられます。

【JOLTS求人数】
JOLTS求人数

 

Inflation Nowcasting

Inflation Nowcasting を見てみますと、今月15日発表予定の4月分の米国CPI前月比の予測値は+0.41%とまだ高水準なのですが、5月分では+0.14%とかなり減速する予想となっています。
確か今週初めには-0.09%を付けていたと思いますが、今後も何度か修正が加えられ、最終的にはマイナスになるのではないかという気がします。

 

 

というわけで、3つの項目を見てみましたが、5月か6月あたり米国CPIの前月比はマイナス圏に落ち込み、短期的にデフレ状態になるのではないかと予想します。
前月比とはいえ、インフレ率がマイナスとなればインパクトは大きいと思われ、利下げを織り込む動きが広がり、ドル円も下落してくことになるのではないでしょうか。

あまのじゃくの筆者は、昨年末に今年2024年の前半を「軌道修正の前半」と称して、ほぼ全ての専門家や市場が織り込んでいた「早期かつ大幅な利下げ」によるドル安相場は修正を余儀なくされてドル高が進むと予想しました。
そして、多い時で3月以降全7回のFOMC(米連邦公開市場委員会)で毎回利下げをするという「早期かつ大幅な利下げ」の織り込みは、先月末には年内1回の利下げ予想へと軌道修正を強いられ、現在の織り込み回数は2回程度となっており、ドル高円安が進行しています。

そこで、あまのじゃくの筆者は2024年後半を「修正の修正の後半」と予想しておきます。
やはり、5~6月あたりにインフレ率は低下するので、市場は再び大幅な利下げ予想へと修正してくるのではないでしょうかね。
実際はタイムラグのある住居費が堅調に推移するため、7月以降そこまでインフレ率は鈍化していかないと思いますが、裏の裏を読むとなるとやはりドル安円高が進む気がします。

また、筆者は今年米国の景気は悪化し、早ければこの4-6月の第2四半期にもGDPはマイナス成長となり、景気後退(リセッション)に陥ると予想していますので、どちらにしても今年後半ドル円は下落すると予想します。

今年は11月5日に大統領選挙がありますが、全てはパウエルFRB議長が米国債利回りを景気抑制レベルのまま保てるかどうか、あるいは緩和してしまうのか、ということにかかってるのではないでしょうかね。

 

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー