ウォーシュFRB議長誕生でバブル崩壊は早まり米国経済はリセット!

コラム,経済・景気・株価

30日(木)にトランプ大統領が、5月にFRB議長の任期が切れるパウエル氏に代わってウォーシュ氏を次期議長に指名しました。
まずは、1月末までのつなぎの理事として就任していたミラン氏に代わって理事に就き、その後議会の承認を経て議長に昇格すると思われます。

専門家や市場はウォーシュ氏をタカ派とみなしてドルを買い戻す動きが拡がり、ディベースメント(ドル価値下落)取引でバブルと化していた金や銀などの貴金属価格が暴落しました。

あまのじゃくの筆者としては血が騒ぐ材料が投下されましたので、今後の米国経済・金融情勢について予想してみたいと思います。

 

タカ派ではなくハト派!?

ウォーシュ氏は、かねてからFRBが巨額の資産を買い入れる量的緩和政策を批判していました。
2011年にはバーナンキFRB議長の下での大規模な量的緩和策に反対し、当時務めていたFRB理事の職を辞任した経緯もあります。
なので、真っ先に12月から月400億ドルの国債買い入れを決めた量的緩和策にメスを入れると考えられ、その場合は米国債の買い手が減るため利回りは上昇しやすくなると予想されます。

金利の上昇は経済にブレーキをかける事象ですので、これを相殺するために経済にアクセルを踏む政策金利の引き下げが可能となるわけです。
要するに、ウォーシュ氏は量的緩和が政策金利を下げるという質的緩和を阻害していると考えており、量的緩和をやめれば利下げができるという見解でいるのです。
また、AIの普及が生産性の向上につながり、(つまり人件費を抑えられるため)、インフレが起きにくく利下げは可能とも主張しています。

とどのつまり、ウォーシュ氏は利下げをしたいハト派なのです。

 

米国経済のリセット

ウォーシュ氏の考えは非常に良い手法だと思いますが、いかんせん時代が悪かったというか遅かったというか、現在は米国債の発行額が多すぎて買い手が圧倒的に不足しているんです。
そんな中でも米国債の発行は増え続けますので、買い手不足の中ではたとえ利下げしたとしても、特に長期ゾーンの利回りはなかなか下がらないと思います。
同時に、銀行がFRB内に預けている準備金も減少していくため、いわゆる貸し渋りや貸し剥がしも増え、信用収縮が起こってくると思われます。
そうなってきますと、やはり資金繰りが悪化した企業が破綻する事例が増え、ややバブル化してきている信用市場の崩壊は不可避ではないでしょうか。

ただ、これは遅かれ早かれやってくることで、パウエル議長は事実上の財政ファイナンスを実施し問題を先送りして末期大手術の道を選びましたが、ウォーシュ氏は早期治療とまでは行かないまでも初期治療の道を進むことになりそうです。
莫大な借金と大量の紙幣印刷で成り立っている米国経済の虚像が、いったん金融側半分をリセットする時が来たということです。
同時に残り半分の財政側も利下げの余地がある内にリセットできれば、そこが米国の底となり本格的な米国買いに繋がるんでしょうが、選挙に影響しますのでどの政権もやりたがらないですよね。

 

あとがき

トランプ大統領はウォーシュ氏のやろうとしている政策をどこまで理解して指名したのかわかりませんが、トランプ大統領が希望する大幅な利下げ自体は実際に行われ、インフレ率も低下していくと思われます。
ただ、熱望する住宅ローン金利の低下にはつながらず、インフレ率の低下も景気の悪化を伴ったものになるのではないでしょうか。

得てして有能な人の意見は凡人には理解されず、FRB内はもちろん、トランプ大統領や他の政治家、一般国民がこれを受け入れることができるかどうかというところでしょうが、どうでしょう!?

トランプ大統領は、コロナ禍の高インフレがやって来る前の2017年に当時FRB議長だったイエレン氏の後任にパウエル氏かウォーシュ氏かで迷ったあげく、パウエル氏を選んだんですが、この時にウォーシュ氏を選んでいれば、今とは全然違う世界になってたかもしれませんね。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー