ドル円は米国経済指標の悪化で下落!来週のFX外国為替相場予想(2024年5月13日~)
今週のドル円相場は、週前半は主な経済指標の発表がない中で、イエレン米財務長官の日本の為替介入に苦言を呈したことやFOMCメンバーによるタカ派寄りの発言が多く出たことが材料視され、9日(木)には155.95円までドル高円安が進みました。
その後、米国の新規失業保険申請件数やミシガン大学消費者信頼感指数など経済指標は筆者の予想通り悪化となりましたが、結局は高値圏の155.75円で引けました。
イエレン長官は恐らくドル円が160円台まで上昇した後の1回目の為替介入では韓国もウォン安で困っていたことから容認したと思いますが、157円台で早々に2回目の介入をしたことでキレちゃったんでしょうね。
介入が全てダメというわけではなく、投機筋が「日本当局は介入できない」という見立ては誤りだと思いますが、万が一また160円近辺まで急速に上昇するようなことがあれば渋々であっても承認するのではないでしょうかね。
それでは来週の週間予想ですが、
予想レンジ(ドル円):153.0 ー 156.0円
来週のドル円は週間で「下落」と予想します。
根拠としては3つ。
1つ目は、米国CPIは市場予想に一致と予想。
15日(水)に4月分の米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcasting を見てみますと、米国CPIの予測値は全体的に市場予想を上回っており、コアCPIの前月比を除いて上振れる予想となっています。
筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」では、総合CPI前月比で市場予想通りの+0.3%が出たとしても前年同月比が+3.34%となり、小数第二位の四捨五入の関係で+3.3%となり、市場予想を下振れる可能性もありそうです。
筆者の予想としましては、4月分の米国経済指標を見る限りやはり景気は悪化していると思われ、原油価格の下落や平均時給の鈍化など物価を押し下げる要因も多く、3月と同等の前月比+0.4%は出ないんじゃないかなという気がします。
ただ、ガソリン価格が下落し出したのは4月下旬からなのでちょっと微妙ですが…。
よって、結果は市場予想に一致し、総合CPIの前年同月比で下振れする可能性はあるものの、ドル円の値動きは限定的と予想します。
しかしながら、同時刻に米国小売売上高の発表もあり、そちらの結果で動意付く可能性がありそうです。
また、今月は前日にPPI(生産者物価指数)の発表もあり、こちらも要注目となります。
| 総合CPI (%) | コアCPI (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 前月比 | 前年同月比 | 前月比 | 前年同月比 | |
| 市場予想 | 0.3(0.4) | 3.4 | 0.3(0.4) | 3.6 |
| Inflation Nowcasting | 0.41 |
3.50 |
0.31 | 3.65 |
| 筆者予想 | 0.3 | 3.34 |
0.3 | 3.62 |
| 0.4 | 3.45 | 0.4 | 3.73 | |
2つ目は、米国小売売上高は悪化と予想。(ドル安円高要因
)
15日(水)に4月分の米国小売売上高が上記CPIと同時刻に発表されます。
小売売上高の前月比では、総合で+0.7%(3月)→+0.4%(4月)、コアで+1.1%(3月)→0.2%(4月)と、ともに鈍化予想となっています。
やはり、以前から指摘しているように4月分の米国経済指標は悪化傾向と思われ、小売売上高もその傾向が顕著に現れると思われます。
よって、指標発表時ドル円は下落すると予想します。
その他にも、5月分ではニューヨーク連銀・フィラデルフィア連銀製造業景気指数、4月分では住宅着工件数、鉱工業生産、景気先行指数、輸出入物価指数、週次の新規失業保険申請件数など多くの景況感を示す経済指標が発表される予定となっています。
やはり、全体的に悪化傾向と思われ、ドル円は下落しやすいと予想します。
3つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因
)
ドル円日足チャートを見ますと、ボリンジャーバンドの-2σ近くまで下落した後大きくリバウンドし、ミッドバンドを上抜けてきていますが、156円のキリ番がレジスタンス(上値抵抗線)として機能し、伸び悩んでいる状態となっています。
MACDなどでゴールデンクロスに向けて上昇していきそうな形ではありますが、ボリンジャーバンドの+2σに到達する前に下落していき、一転して-2σを目指す流れになると予想します。
他方、週足もボリンジャーバンドの+2σに到達した後、先週指摘した通り一旦高値圏で揉み合いとなっており、以前から指摘していた通り5月中旬、つまり来週辺りから二番天井を付けて下りのターンへと入っていくと予想します。
したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。
来週もFOMCメンバーの発言機会が多くありますが、今週はいい意味で期待を裏切ってくれてタカ派寄りの発言が多かったと思います。
5月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエルFRB議長の会見から、米国債の利回りは低下傾向となっていますが、10年物米国債利回りはまだ何とか4.4%台で踏みとどまっており、筆者が考える景気抑制レベルを維持しています。
これが昨年末のように急落していたら、またインフレは加速していたかもしれませんね。
それにしても米国の経済指標はインフレ指標を除いてほぼ全滅といった感じですね。
新規失業保険申請件数の悪化は季節要因があったようですが、ミシガン大学の調査からもわかるように雇用の悪化と物価高・金利高で消費者マインドはかなり悪そうです。
来週発表予定の指標も悪化しているようなら、やはり米国のマイナス成長が現実味を帯びてくるのではないでしょうかね。
一方、日本側では本来利上げできるような環境ではないと思いますが、経済紙の日銀利上げ観測記事などに注視する必要もありそうです。
IMM通貨先物では円の売り越しが減少しましたが、未だ134,922枚の売り越しと高水準をキープしており、引き続きドル円は暴落注意といった感じでしょうかね。
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)
【ドル円日足チャート未来予想図】