米国CPIは市場予想と一致も小売売上高など指標悪化でドル円は下落!来週のFX外国為替相場予想(2023年11月13日~)
今週のドル円相場は、植田日銀総裁の発言から金融緩和継続の姿勢が改めて示されたことや、先週のFOMC後の会見ではややハト派寄りだったパウエルFRB議長が、今週の講演では利上げ終了に沸いた市場や専門家に水を差す利上げに含みを持たせたややタカ派発言を行ったこと、30年物米国債入札の不調やミシガン大学の期待インフレ率が上昇したこと、などにより10日(金)には先週の高値151.72円に迫る151.60円まで上昇しました。
10年物米国債の利回りは火曜・水曜と陰線だったのに対し、ドル円は日・米で円売り、そしてドル買い材料が出たことで5日連続陽線を付ける5連騰となり、ドル円の強さは未だ健在といったところでしょうか。
米国債買い、ドル円売りはまた踏み上げられることになるだろうと先週指摘してはいましたが、想定以上の上昇となりましたね。
それでは来週の週間予想ですが、
予想レンジ(ドル円):149.0 ー 152.0円
来週のドル円は週間で「下落」と予想します。
根拠としては4つ。
1つ目は、米国CPIは市場予想と一致すると予想。
来週の14日(火)には、注目の10月分の米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcastingを見てみますと、米国CPIの予測値は市場予想とほぼ一致しており、結果発表時は無風通過と予想します。
しかしながら、WTI原油価格は9月28日に1バレル94.99ドルを付けた後に急落しており、10月はエネルギーの項目で物価押し下げ効果が強く出そうで、総合CPIでは市場予想を下振れることも考えられます。
他方、住居費は先月指摘した通り前月比で一旦底打ちした可能性もあり、より比重の大きいコアCPIでは逆に上振れることも考えられます。
筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」で示した通り、総合CPIで前月比0.0%、前年同月比3.2%、コアCPIで前月比0.4%、前年同月比4.2%、総合とコアでマチマチな結果となり、コアの上振れに対してドル円は反応し、上昇する可能性もあるのではないかなという気がします。
| 総合CPI (%) | コアCPI (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 前月比 | 前年同月比 | 前月比 | 前年同月比 | |
| 市場予想 | 0.1 | 3.3 | 0.3 | 4.1 |
| Inflation Nowcasting | 0.07 | 3.28 |
0.34 |
4.16 |
| 筆者予想 | 0.0 | 3.19 |
0.3 | 4.10 |
| 0.1 | 3.29 | 0.4 | 4.20 |
|
2つ目は、米国小売売上高が悪化していると予想。(ドル安円高要因
)
13日(水)には10月分の米国小売売上高が発表されます。
10月は個人消費に影響を与えると懸念されている学生ローンの返済が再開されています。
専門家の意見では影響は軽微だと見積もられていますが、やはり富裕層とは違って若年層ではそれなりに影響が出ているのではないかという気がします。
また、ガソリン価格も下落していますので、ガソリンスタンドの売り上げもそのまま影響を受けていると思われます。
よって、指標発表時ドル円は下落すると予想します。
ただ、同時刻には、米国PPI(生産者物価指数)と ニューヨーク連銀製造業景気指数も発表されるため、少し複雑な動きになるかもしれませんね。
また、これら経済指標以外にも来週は、鉱工業生産、住宅着工件数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数など景況感を示す経済指標が多くあります。
市場は忘れてしまっているかのようですが、今月はISM製造業・サービス業景気指数や雇用統計など全体的に経済指標は芳しくなかったように感じられます。
来週の経済指標も恐らく市場予想を下振れるケースが多いと思われますので、少し注意が必要かもしれませんね。
3つ目は、本邦当局の口先介入、介入警戒感が強まると予想。(ドル安円高要因
)
ドル円は足もと151円台後半まで上昇してきており、日本政府・日銀が昨年為替介入を実施した日の高値151.94円まで迫ってきています。
今月11月1日には、財務省の神田財務官が「スタンバイだ」と述べ、いつでも為替介入するぞという市場への強い警告を発しました。
したがって、151円台後半から152円にかけては売りが強まり上値が重くなると思われます。
ただ、前回の介入も150円を超えて151.9円まで上昇してようやく為替介入に踏み切った感がありますので、今回も昨年の高値151.94円を超えてもしばらくは様子を見るのではないでしょうかね!?
そのまま一気に上昇するならば、介入があるとすれば1円ほど上の153.0円前後ではないでしょうか!?
4つ目は、テクニカル分析では行って来いと予想。(ドル安円高要因
)
ドル円日足チャートを見ますと、ボリンジャーバンドの-2σまで届くことなくミッドバンドを割れた水準でサポートされ、MACDなどでゴールデンクロスを形成し、再び151.6円近辺にある+2σまで上昇してきた形となっています。
先週と同様に、この+2σを超えた後に再び下りのターンへと入っていくと予想します。
逆にまたショート勢が頑張りすぎてしまうと高値圏で揉み合いとなり、時間稼ぎをしている間に下げ材料が出るかどうかということになりそうです。
他方、週足では上げが甘くあまり良い形ではないものの、このまま下りのターンへ入っていくと思われましたが、一旦阻まれた形となっています。
下がる形としてはボリンジャーバンドの+2σまで一度キッチリ上げた方が良いと思いますが、再び直近安値149.2円、そしてミッドバンドへ向かって下っていくと予想します。
したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。
再び昨年の高値151.94円に向けて上昇し始めたドル円ですが、介入警戒感もあり上値も少し重くなっています。
来週もFOMCメンバーの発言機会が多く予定されており、為替市場はタカ派側へ少し前のめりになりすぎている気がしますので、ちょっと注意が必要かもしれませんね。
また、17日(金)に期限切れとなる米国のつなぎ予算は再びつなぎ予算で先送りされそうですが、格付け大手ムーディーズが米国の格付け見通しをネガティブに引き下げたことへの影響も気になるところです。
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)
【ドル円日足チャート未来予想図】