重要指標やイベントではドル売り要因となりドル円は大きく下落!来週のFX相場予想(2025年7月28日~)

来週のFX相場予想

来週のFXドル円相場予想

予想レンジ:143.0 ー 148.5円

 

週間では「大きく下落」と予想します。
根拠としては5つ。

 

つ目は、米国雇用統計はやや悪化と予想。(ドル安円高要因 下降

8月1日(金)に7月分の米国雇用統計が発表されます。
市場予想は、非農業部門雇用者数が+10.8万人(前月:+14.7万人)、失業率が4.2%(前月:4.1%)、平均時給前月比が+0.3%(前月:+0.2%)、平均時給前年同月比が+3.7%(前月:+3.7%)と非農業部門雇用者数の伸びは鈍化し、失業率は悪化、一方で平均時給前月比は上昇する見通しとなっています。

それではまず、インディードの求人数を見てみます。
7月も減少傾向となっていますが、14日から最新の18日まではやや増加しています。
ほぼコロナ禍前の水準に達してきました。
JOLTS求人では、5月、6月と増加に転じており、2つの指標で乖離する現象が起きています。

次に新規失業保険申請件数を見てみます。
7月は22.8、22.1、21.7万件と緩やかですが減少傾向となっており、市場予想を毎週下振れています。
他方で、継続数も市場予想を毎週下振れてはいますが、196万件前後で高止まりしています。

7月も「解雇も少ないが新規採用も少ない」といった状態が継続している感じです。
ただ、7月はインテルやマイクロソフトなど大幅な人員削減を発表しており、雇用環境もこの7月以降徐々に悪化していきそうな雰囲気はあります。

筆者の予想としましては、前回6月分では政府部門が雇用者数の伸びを押し上げましたが民間部門は弱く、今回7月分も同様に弱い数字が出るのではという気がします。
また、前月・前々月分も下方修正されるのではないでしょうかね。

よって、結果は市場予想を下振れ、指標発表時ドル円は下落すると予想します。

その他、ADP非農業部門雇用者数、JOLTS求人、チャレンジャー人員削減数、新規失業保険申請件数などの雇用関連指標も要注目となりそうです。(ISM製造業雇用指数は雇用統計発表時刻の1時間半後、ISM非製造業雇用指数は翌週の発表となります)

 

 

2つ目は、米国PCEデフレーターは市場予想を下振れると予想。(ドル安円高要因 下降

31日(木)に6月分の米国PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcasting を見てみますと、米国PCEデフレーターの予測値は総合PCEとコアPCEの前月比で市場予想を下振れる数値となっています。

また、筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」では、市場予想通り総合PCEとコアPCEの前月比がともに+0.3%となった場合、前年同月比はそれぞれ+2.5%と+2.7%になり、ともに市場予想と一致します。

筆者の予想としましては、既に発表のあった6月分の米国CPI(消費者物価指数)のコア指数やPPI(生産者物価指数)が市場予想を下振れており、PCEデフレーターでも弱めの結果が出るような気がします。

よって、結果は市場予想を下振れ、指標発表時ドル円は下落すると予想します。

また、同時刻には個人所得や個人支出の発表もあり、これらの結果によって動意付くことも考えられますので要注意となりそうです。

  総合PCE (%) コアPCE (%)
前月比 前年同月比 前月比 前年同月比
市場予想 0.3 2.5 0.3 2.7
Inflation Nowcasting 0.24 下降 2.47 0.21 下降 2.66
前月比に応じた予測値 0.20 2.43 0.20 2.56
0.30 2.53 0.30 2.66

 

 

3つ目は、FOMCでは現状維持もややハト派的と予想。(ドル安円高要因 下降

30日(水)に7月FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が発表されます。
政策金利は現行の4.25-4.50%が据え置かれ、金融政策の変更はないと見込まれています。
したがいまして、FOMC後のパウエルFRB議長の会見が注目されるところとなります。
ただ事前の発言から、ウォラーFRB理事が据え置きに反対票を投じることを示唆しており、ボウマン副議長もその可能性があることから、投票結果によってはドル売りを誘うことになるかもしれません。

「CMEのFedWatch ツール」を見ますと、金利先物市場では今回7月FOMCで95.9%、次回9月FOMCで35.5%据え置きが織り込まれています。
つまり、次回9月には利下げが64.5%織り込まれている状況で、その次の10月はいったん据え置いた後、年内最後の12月にもう1回利下げするというパターンを市場は予想しています。

そこで、パウエル議長の考えはどうなのか?というところが問題になってくるわけですが、筆者の予想としましては、まだ不確実性が高いので「様子見」というのが本命になるのではないでしょうか。
日本とは関税問題では合意に至り、そしてEUとも日本と同じ関税率15%で合意に達したようです。
中国とも来週交渉予定となっていますが、90日間の期限延長が香港紙の報道で伝えられており、米中間ではもう少し時間がかかるのかもしれません。
ここにきて日・欧とトントン拍子で合意に至りましたが、やはりこれら協議の結果やその影響を見極めたいとパウエル議長は思っているのではないでしょうかね。
ただ15%という関税率は想定する税率の下限付近と思われ、データ次第では利下げの可能性も示すと考えられ、これを市場はハト派的と捉えてドル売りに繋がる可能性もありそうです。

よって、FOMCおよびパウエル議長の会見を経てドル円は下落すると予想します。

また、FRBの耳に入っているかどうかわかりませんが、トランプ大統領が関税で得た収入を国民へ還元するといった考えもあるようで、これはインフレ要因となります。
ベッセント財務長官あたりが止めるような気はしますが、支持率低迷に喘ぐトランプ大統領もなりふり構わずといった感じでしょうかね。

 

 

4つ目は、米国経済指標はマチマチながらもやや悪化と予想。(ドル安円高要因 下降

来週発表予定の米国経済指標は、7月分では消費者信頼感指数、ISM製造業景気指数、製造業PMI(購買管理者景気指数)、ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、6月分では貿易収支、中古住宅販売成約指数、建設支出、5月分ではS&P/ケース・シラー住宅価格指数、第2四半期GDP速報値などがあります。
2年、5年、7年債と2年変動利付債の米国債入札もあります。

まずは第2四半期GDPですが、市場予想は+2.4%となっています。
そこでGDPNowを見てみますと、推定値は+2.38%となっており、市場予想と一致しています。
GDP発表前日にもう1回アップデートされる予定ですので、要注目となりそうです。

消費者信頼感指数は、その先行指標となる7月分ミシガン大学の速報値では、期待インフレ率が下振れし、消費者信頼感は上振れていました。

ISM製造業景気指数は、先行指標となるニューヨーク連銀製造業景気指数やフィラデルフィア連銀製造業景気指数では市場予想を上振れていましたが、製造業PMIは下振れていました。

住宅関連は引き続き低調といった感じですかね。

全体的にマチマチながらもGDPが個人消費や民間投資の低迷からやや弱めに出るような気がします。

よって、指標発表時トータル的にはドル円はやや下落と予想します。

 

 

5つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因 下降

ドル円日足チャートを見ますと、今週のドル円はMACDなどでデッドクロスを形成し145.85円まで下落しましたが、146.0円のキリ番やボリンジャーバンドのミッドバンドがサポートとなって反発し、週末金曜には147.93円まで上昇しました。
来週も146円台後半に上昇してくるミッドバンドの攻防戦、そして145円前後に広がる一目均衡表の雲の攻防戦へ移っていくと予想します。

他方、週足でも147.88円でスタートしたドル円は下落基調の中、145.7円付近に位置していたボリンジャーバンドのミッドバンドがサポートとなって反発しました。
来週も引き続きミッドバンドの攻防戦、そして最終的には下抜けを果たすと予想します。

 

したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。

 

あとがき

今週は、急転直下の日米合意劇となりましたね。
早期に妥結に至ったのは、トランプ大統領のいわゆるエプスタイン疑惑から目を逸らせるため、低迷する支持率のアップを狙った、石破政権退陣による交渉振り出しへの警戒感などが理由ではないかと言われています。
ただ、トランプ大統領やラトニック商務長官の発言内容と日本側の認識とは合意内容に食い違いがあるようで、合意文書も作成していないことから今後問題となる可能性もありそうです。

日本側では日銀金融政策決定会合もあります。
こちらも政策変更なしで現状維持が見込まれていますが、関税問題が一段落したことで再び利上げへの道筋にオントラックとなってきた可能性があります。
前回は利上げ後ズレで投機筋は円売りを仕掛けてきた感がありますので、その逆流が起こってもおかしくないような気はしますが、結局はFOMC同様「様子見」で円売りというパターンになるんじゃないでしょうかね。

政局では石破総理辞任への圧力もありそうですが、最終的には続投となりそうですね。
日米合意の続報にも注意しておく必要があるでしょう。

来週は重要指標やイベント盛りだくさんで大変な一週間となりそうですね。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

 

【ドル円日足チャート未来予想図】
 

Posted by ペッパー