インフレ率とは?1年前と比較してどれだけ物価が上昇したかを表したものって答えちゃいますか?

物価・インフレ,コラム

日銀やFRB(米連邦準備制度理事会)、ECB(欧州中央銀行)など主な世界の中央銀行はインフレ率2%の物価目標を掲げ、これに沿う形で金融政策を決定しています。
そして現在、米国のインフレ率(消費者物価指数)は3.4%となっており、FOMC(米連邦公開市場委員会)のメンバーは口々に「インフレ率は高すぎる!」だの「インフレ率が2%に向かう道筋にあるとの確信が欲しい」などと発して、現在も5.25-5.50%にある政策金利を維持しています。
ではその「インフレ率が2%に向かう道筋」とは何なのか?ということになりますが、FRBが対象にしている物価指標は、CPI(消費者物価指数)ではなく、PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)の食品とエネルギーを除いたコア部分ということなので、この数値が2%へ向かって確実に鈍化していってるかということになり、その目処が立てば現在行っている金融引き締めを緩めていくことになります。

ではそのコアPCEデフレーターのグラフを見てみましょう。

【 コアPCEデフレーター(前年同月比)】コアPCEデフレーター(前年同月比)

昨年12月に2.94%を付けるまでは順調に下がっていましたが、それ以降はやや低下のほぼ横ばいで推移しており、2%に向かっていると確信を持って言える感じではないですね。

では次に前月比を年率換算したグラフを見てみましょう。

【 コアPCEデフレーター(前月比年率換算)】コアPCEデフレーター(前月比年率換算)

こちらも昨年後半は2%を割り込む水準まで低下していましたが、今年に入ってからはちょっと遠ざかっています。

「インフレ率が2%に向かう道筋」にあるかどうかは、前年同月比で見るよりも前月比年率換算で見た方が、直近のインフレ率を反映しているので正確なように思います。
では、前月比年率換算で2%とは、前月比何%ならいいの?ってことになりますが、方程式としては、

12=1.02

これを解いて、x ≒1.00165

となり、前月比+0.165%で推移すれば、「インフレ率が2%に向かう道筋」にあると言えそうです。
前月比が+0.2%でもまだ高いということですね。
概ね3回のうち2回が+0.2%、1回が+0.1%くらいのペース、天気予報的に言うならば0.2%ときどき0.1%といった感じでしょうかね。

来週発表予定の4月分の米国コアPCEデフレーターの Inflation Nowcasting の予測値は、前月比+0.23%、前年同月比は+2.74%となっており、あともう少しという状態です。
ただ以前にも述べましたが、同じ物価指標のCPIとは開きがあり、これをFRBはどう捉えているのかということが気になるところではあります。

 

そう、それで記事タイトルにある質問を少しイジりますが、あまのじゃくの筆者の答えとしては、「インフレ率2%とは前月比が(相乗)平均+0.165%で12か月続いたときの物価上昇率」です。
これを理解していないと「インフレ率が2%に向かう道筋」にあるかどうかを誤って判断してしまう可能性が高いんじゃないでしょうかね。
タイトルのような答えをしていては、あまのじゃく1級の資格はもらえません。(いらないって!?)
さて、FOMCのメンバー、経済・金融の専門家でこの0.165%という数字を答えられる人は何人いるんでしょうかね?

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー