サービス価格も遂にデフレ基調か!?(2025年4月米国PCEデフレーター結果詳細)
5月30日(金)に4月分の米国PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)の発表がありました。
結果は、総合PCEの前月比が+0.1%(市場予想+0.1%)、前年同月比が+2.1%(市場予想+2.2%)、コアPCEの前月比が+0.1%(市場予想+0.1%)、前年同月比が+2.5%(市場予想+2.5%)となり、総合PCEの前年同月比で市場予想を下振れました。
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それでは、その米国PCEデフレーターの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。
PCEデフレーター(サービス)
まずは、構成比2/3のサービス部門です。
前月比では+0.10%(前月:+0.24%)と低下しています。
前年同月比でも+3.32%(前月:+3.51%)と低下しています。
比重の大きい「住宅」と「ヘルスケア」ですが、前者の前月比は+0.35%(前月:+0.39%)とやや低下しましたが、後者の前月比は+0.33%(前月:+0.24%)とやや上昇しました。
自動車リースなどの自動車サービスや公共交通機関、航空輸送などが含まれる「輸送サービス」の前月比が+0.74%(前月:-0.31%)とプラス圏へ大きく上昇し、ホテルやモーテルなどが含まれる「宿泊施設」の前月比も-0.07%(前月:-3.28%)とマイナス幅を大きく縮めました。
「家庭用光熱費」の前月比も+1.10%(前月:+1.10%)と高めのインフレ率となっています。
他方で、会員制クラブ・スポーツ観戦や動画・音楽のストリーミングサービスなどが含まれる「レクリエーションサービス」の前月比が-0.73%(前月:+0.36%)、「金融サービス」の前月比が-1.05%(前月:+0.18%)、電話・インターネットサービスや教育サービス、法律などの専門サービス、パーソナルケアサービスが含まれる「他のサービス」の前月比が-0.07%(前月:+0.48%)と何れもマイナスへ転じました。
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PCEデフレーター(財)
次は、残り1/3を占める財部門です。
前月比では+0.11%(前月:-0.48%)とプラス圏へ大きく上昇しています。
前年同月比では-0.37%(前月:-0.26%)とマイナス幅を拡げています。
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PCEデフレーター(耐久財)
さらに、財部門の中の耐久財の項目を見てみます。
前月比では+0.48%(前月:-0.05%)とプラス圏へ大きく上昇しています。
前年同月比でも-0.33%(前月:-1.04%)とマイナス幅を大きく縮めています。
「自動車および部品 」の前月比が+0.02%(前月:-0.38%)とプラス圏へ大きく上昇しました。
自動車本体よりも「自動車部品および付属品」の前月比が+1.06%(前月:-1.39%)とプラス圏へ大きく上昇したことが主な要因です。
その他、「家具と耐久性のある住宅設備」の前月比が+0.44%(前月:+0.00%)、「娯楽用品および乗り物」の前月比が+1.47%(前月:-0.14%)と大きく上昇しました。
他方で、ジュエリーなどが含まれる「その他耐久財」の前月比が-0.48%(前月:+0.93%)とマイナス圏へ大きく低下しました。
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PCEデフレーター(非耐久財)
最後は財部門の中の非耐久財の項目です。
前月比では-0.09%(前月:-0.71%)とマイナス幅を大きく縮めています。
前年同月比では-0.40%(前月:+0.15%)とマイナス圏へ大きく低下しています。
「ガソリンおよびその他のエネルギー製品」の前月比が-0.27%(前月:-5.90%)とマイナス幅を大きく縮め、医薬品やレクリエーション用品、家庭用品などが含まれる「その他の非耐久財」の前月比も+0.10%(前月:-0.73%)とプラス圏へ大きく上昇しました。
他方で、「食品・飲料」の前月比が-0.28%(前月:+0.45%)とマイナス圏へ大きく低下しました。
「肉類」の前月比が+0.01%(前月:+0.91%)と大きく低下し、鳥インフルの影響で高騰していた「卵」の前月比も-12.66%(前月:+5.91)とマイナス圏へ大きく低下したことが主な要因です。
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あとがき
以上、PCEデフレーターのサービス部門と財部門を分けて見てみました。
ほぼデフレ状態だった財価格が、4月は関税の影響で大きく上昇したと推測されます。
逆に、ここまでインフレ率を押し上げてきたサービス価格は低下してきているように思えます。
「レクリエーションサービス」など裁量的支出が削られてきている感じで、企業側は値下げを強いられているのかもしれません。
今回大きく上昇した「輸送サービス」は、車両やその部品価格などの影響を受けますので、関税の影響でサービス価格が上がってしまったという感じではないでしょうかね、
さて、約8か月前、昨年11月の大統領選前の10月のコラムでは、「新大統領が余計な事をしなければ(笑)、もしかしたら今回の4月分コアPCEデフレーターが2%に達するかも」ということを述べていましたが、結果は2.5%止まりとなりました。
コアPCEは来年4月に2%到達か!?(8月米国PCEデフレーター結果詳細)
トランプ氏が新大統領となったことで、関税発動前の駆け込み需要などにより年末年始のインフレ率が少し上昇してしまいました。
2%まで下がって金利も低下していれば、今ほど債務問題がクローズアップされることもなかっただろうし残念としか言いようがないですね。
そんなわけで、FRBがインフレ目標2%の対象としているコアPCEデフレーターは今回の4月でいったん底打ちすると思われます。
2%に到達するのは早ければ10月、有力なのは来年2月辺りでしょうかね。
今後の関税と景気の行方次第でしょうが…。
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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