3月分は半減、毎月下方修正される雇用者数(5月米国雇用統計結果詳細)

コラム,雇用統計

6日(金)に5月分の米国雇用統計の発表がありました。
結果は、非農業部門雇用者数が+13.9万人(市場予想+12.6万人)、失業率が4.2%(市場予想4.2%)、平均時給前月比が+0.4%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+3.9%(市場予想+3.7%)と、非農業部門雇用者数と平均時給が市場予想を上振れる結果となりました。

それではその雇用統計の中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 

労働年齢人口

まずは、15歳以上の「労働年齢人口」です。
5月分のグラフのデータが更新されていませんが、5月は273,385千人(前月:273,197千人)となっており、前月からは+188千人(前月:+174千人)増加しています。

【 米国労働年齢人口の増減数(人)】
【 米国労働年齢人口の増減数(人)】

 

労働力人口

次は、15歳以上のうち就業者と完全失業者を合わせた「労働力人口」です。
5月は170,510千人(前月:171,135千人)と前月から-625千人(前月:+518千人)と大きく減少しています。

【 米国労働力人口の増減数(千人)】
【 米国労働力人口の増減数(千人)】

 

労働参加率

3番目は、上記「労働力人口」の割合である「労働参加率」です。
経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
5月は62.37%(前月:62.63%)と前月から低下しています。

【 米国労働参加率(%)】
【 米国労働参加率(%)】

 

非農業部門雇用者数

4番目は、「非農業部門雇用者数」です。
5月は+139千人(前月:+147千人)と雇用者数の伸びは前月からやや鈍化しました。
前月分は30千人、前々月分は65千人分大きく下方修正されています。

政府部門を除いた民間雇用者数も+140千人(前月:+146千人)とやや鈍化しました。

【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数の増減数(千人)】
【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数の増減数(千人)】

 

部門別に見てみますと、「医療と社会扶助」が+78.3千人(前月:+85.1千人)と前月からは鈍化しましたが引き続き雇用増に大きく貢献しています。
次いで「レジャーとホスピタリティ」が+48千人(前月:+29千人)、「金融」が+13千人(前月:+3千人)と大きなプラスになっています。

逆に「臨時援助サービス」が-20.2千人(前月:+3.1千人)、「製造業(自動車および部品)」は+0.4千人(前月:-3.2千人)ですが、「製造業」全体では-8千人(前月:+5千人)、「小売業」が-6.5千人(前月:-2.7千人)、「鉱業と伐採」が-1千人(前月:+2千人)、「政府」が-1千人(前月:+1千人)とマイナスになっています。

【米国非農業部門雇用者数詳細】
【米国非農業部門雇用者数詳細】

 

失業率

5番目は「失業率」です。
こちらも経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
その前に「失業者数」の絶対数を見てみましょう。
5月は7,237千人(前月:7,166千人)と前月から+71千人(前月:+83千人)増加しました。

【 米国失業者数(千人)】
【 米国失業者数(千人)】

 

失業率も5月は4.24%(前月:4.19%)と、前月から僅かに上昇しています。

【 米国失業率(%)】
【 米国失業率(%)】

 

平均時給

最後は「平均時給」です。
5月は前月比が+0.42%(前月:+0.19%)と前月から上昇しました。
前年同月比も+3.87%(前月:+3.86%)と極僅かに上昇しました。

【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】
 【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】

 

あとがき

というわけで、雇用に関連する6つの項目を見てみました。
まず、目を引いたのが平均時給の伸びですね。
前月比+0.42%と市場予想を上振れました。
ただ、全体的に時給がアップしたというわけではなく、各業種ごとにバラツキがあって、時給の高い「情報」や「金融」の前月比がそれぞれ+1.31%(前月:+0.86%)、+0.66%(前月:+0.32%)となっており、時給を押し上げた感があります。
雇用の逼迫によって、どの業種も時給がどんどん上がっていくような感じではないと思われます。

その他、労働力人口と労働参加率もやや大きめに減少しているのも少し気になります。

そして、非農業部門雇用者数では、市場予想こそ上振れましたがやや低調な結果となっています。
ちなみに失業率を算出するための家計調査のデータでは、就業者数は-69.6万人と急減しています。
それ以外にも前回、前々回分の修正が酷いことになってます。

トランプ政権になってから、今年1月から5月まで非農業部門雇用者数の伸びは、14.3万人、15.1万人、22.8万人、17.7万人、13.9万人と発表されましたが、1月から4月分は翌月と翌々月に修正が施されて、11.1万人、10.2万人、12.0万人、14.7万人と大きく下方修正されており、3月なんかはほぼ半減しています。(笑)
今回の5月分と前回の4月分もここから修正される可能性は高そうです。
今年は結局ここまで10万人ちょっとで推移しており、これは失業率が緩やかに上昇していく水準であり、4.01%、4.14%、4.15%、4.19%、4.24%と整合的です。

雇用統計は月のやや上旬での調査となるため、今回は市場予想を上振れる結果となりましたが、ADP雇用者数や失業保険申請件数などのデータが示すように、次回6月分以降に注意が必要かなという気がします。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー