雇用増は駆け込み特需、平均時給は負のスパイラルか!?(4月米国雇用統計結果詳細)
2日(金)に4月分の米国雇用統計の発表がありました。
結果は、非農業部門雇用者数が+17.7万人(市場予想+13.8万人)、失業率が4.2%(市場予想4.2%)、平均時給前月比が+0.2%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+3.8%(市場予想+3.9%)と、非農業部門雇用者数は市場予想よりも上振れたものの、平均時給は下振れる結果となりました。
それではその雇用統計の中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。
労働年齢人口
まずは、15歳以上の「労働年齢人口」です。
4月分のグラフのデータが更新されていませんが、4月は273,197千人(前月:273,023千人)となっており、前月からは+174千人(前月:+176千人)増加しています。
【 米国労働年齢人口の増減数(人)】
労働力人口
次は、15歳以上のうち就業者と完全失業者を合わせた「労働力人口」です。
4月は171,109千人(前月:170,591千人)と前月から+518千人(前月:+232千人)と大きく増加しています。
【 米国労働力人口の増減数(千人)】
労働参加率
3番目は、上記「労働力人口」の割合である「労働参加率」です。
経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
3月は62.63%(前月:62.48%)と前月から上昇しています。
【 米国労働参加率(%)】
非農業部門雇用者数
4番目は、「非農業部門雇用者数」です。
4月は+177千人(前月:+185千人)と雇用者数の伸びは前月からやや鈍化しました。
前月分は43千人、前々月分は15千人下方修正されています。
政府部門を除いた民間雇用者数も+167千人(前月:+170千人)とやや鈍化しました。
【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数の増減数(千人)】
部門別に見てみますと、「医療と社会扶助」が+58.2千人(前月:+77.2千人)と前月からは鈍化しましたが引き続き雇用増に大きく貢献しています。
次いで「輸送および倉庫」が+29.0千人(前月:+2.7千人)、「レジャーとホスピタリティ」が+24千人(前月:+38千人)と大きなプラスになっています。
逆に「製造業(自動車および部品)」が-4.7千人(前月:-1.1千人)、「製造業(非耐久財)」が-3千人(前月:+5千人)、「小売業」が-1.8千人(前月:+21.7)、「ユーティリティ(公共事業)」が-0.6千人(前月:+1.4千人)、「その他のサービス」が-1千人(前月:+17千人)とマイナスになっています。
【米国非農業部門雇用者数詳細】
失業率
5番目は「失業率」です。
こちらも経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
その前に「失業者数」の絶対数を見てみましょう。
4月は7,165千人(前月:7,083千人)と前月から+82千人(前月:+31千人)増加しました。
【 米国失業者数(千人)】
失業率も4月は4.19%(前月:4.15%)と、前月から僅かに上昇しています。
【 米国失業率(%)】
平均時給
最後は「平均時給」です。
4月は前月比が+0.17%(前月:+0.28%)と前月から低下しました。
前年同月比は+3.77%(前月:+3.84%)とやや低下しました。
【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】
】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2025/05/column497.webp)
あとがき
というわけで、雇用に関連する6つの項目を見てみました。
非農業部門雇用者数では、トランプ関税の駆け込み需要で「輸送および倉庫」や「卸売業」が伸びた感じです。
逆に関税によって保護しようとしている「製造業(自動車および部品)」では減少しています。
連邦政府も-9千人と4月も人員削減が続いています。
5月以降は駆け込み需要による特需の剥落だけでなく、需要の先取りもしてしまっているので、雇用の伸びも少し厳しい状況になるかもしれませんね。
また、平均時給が少し鈍化してきています。
ほとんどの専門家の意見では、トランプ政権による移民の強制送還によって雇用は逼迫して人件費は高騰すると言われていましたが、やはり景気減速による労働需要の減少、そして家計が厳しくなってきたのか労働参加率も上がってきましたので、雇用情勢は逆に緩和気味になっている感じです。
人件費の鈍化がサービス価格の鈍化につながり、そしてまた人件費が鈍化するという負のスパイラルにやや陥ってきている感じもします。
ただ、インフレ率2%へ戻すためには良いことだと思いますが、突き抜けてしまうのではないでしょうかね。(笑)
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)