前月コロナ禍以降初の2か月連続上昇を記録した失業率、3か月連続に記録更新!景気後退入りか!?(6月米国雇用統計結果詳細)

コラム,雇用統計

5日(金)に6月分の米国雇用統計の発表がありました。
結果は、非農業部門雇用者数が+20.6万人(市場予想+19.1万人)、失業率が4.1%(市場予想4.0%)、平均時給前月比が+0.3%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+3.9%(市場予想+3.9%)と、ドル円は発表直後に失業率の悪化を受けて一時的に急落しましたが、非農業部門雇用者数が市場予想を上振れたため、その後大きく反発しました。

それではその雇用統計の中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

労働年齢人口

まずは、15歳以上の「労働年齢人口」です。
2024年6月分のグラフのデータが更新されていませんが、268,248千人(5月)→ 268,438千人(6月)へと、190千人の増加となっており、1月に大きく減少した後は上昇トレンドとなっています。

【米国労働年齢人口】
【米国労働年齢人口】

 

労働力人口

次は、15歳以上のうち就業者と完全失業者を合わせた「労働力人口」です。
167,732千人(5月)→ 168,009千人(6月)へと、277千人の増加となっています。

【米国労働力人口】
【米国労働力人口】

 

労働参加率

3番目は、上記「労働力人口」の割合である「労働参加率」です。
経済指標の発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
62.53%(5月)→ 62.59%(6月)へと、0.06%ポイントの増加となっており、横ばい状態が続いています。

【米国労働参加率】
【米国労働参加率】

 

非農業部門雇用者数

4番目は、「非農業部門雇用者数」です。
+218千人(5月)→ +206千人(6月)へと、12千人分伸びが鈍化しています。
前月分は予想通り+272千人から大きく下方修正されています。
前々月も+175千人→+108千人と大きく下方修正されており、相変わらず酷いですね。(笑)

景気にあまり左右されず高齢化社会のため「医療と社会扶助」部門では安定的に雇用者数は増加しており、6月も+82.4千人と雇用増に大きく貢献しています。
一方で「一時的なヘルプサービス」部門が-48.9千人と急減しています。
景気が悪化してくると最初に影響が出やすいセクターで、いわゆる派遣切りってやつですね。
その他では、「製造業」と「小売業」がマイナスに転じており、「輸送・倉庫保管」と「レジャーとおもてなし」あたりが伸びが大幅に鈍化しています。
逆に「卸売業」は伸びが加速しており、小売業とは対照的となっていますね。

 

【米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数】
【米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数】
 

【米国非農業部門雇用者数詳細】
【米国非農業部門雇用者数詳細】

 

失業率

5番目は「失業率」です。
こちらも経済指標の発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
その前に「失業者数」の絶対数を見てみましょう。
6,649千人(5月)→ 6,811千人(6月)へと、162千人の増加となっており、2022年12月の5,698千人を底に緩やかな上昇トレンドが続いています。

【米国失業者数】
【米国失業者数】

 

失業率も同様に、3.96%(5月)→ 4.05%(6月)へと、0.09%ポイントの増加となっており、2023年1月の3.4%を底に緩やかな上昇トレンドが続いています。

【米国失業率】
【米国失業率】

 

平均時給

6番目は「平均時給」です。
前月比が+0.43%(5月)→ +0.29%(6月)、前年同月比が+4.05%(5月)→ +3.86%(6月)へと、それぞれ0.14%ポイントと0.19%ポイント下落しています。

【 米国平均時給(前月比と前年同月比)】
【 米国平均時給(前月比と前年同月比)】

 

というわけで、6つの項目を見てみましたが、やはり「失業率」の悪化が気になりますね。
コロナ禍以降、2か月連続で上昇することもなかったので、3か月連続で上昇というのはちょっと衝撃的です。
前月のコラムでは、直近3カ月の失業率の平均値が過去12カ月の失業率の最低値よりも0.5%ポイント上昇した場合、景気後退期と判断するサーム・ルールの基準に近付いているように感じられるという話をしましたが、6月のデータでは0.43%ポイント上昇とかなり近付きました。
ただ、過去のデータを見る限り0.3~0.4%ポイント上昇で景気後退(リセッション)入りしており、もう既にこの水準を超えてきています。
さて、このルールを考案したクラウディア・サームさんは、失業率が上昇してきているこの現状をどう判断してるんでしょうかね!?

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー