絶対に買ってはいけない米株・ドル円!景気後退は利下げ局面で起きる!
今年も残すところあと1週間となりましたので、ここで来年2026年のドル円相場の予想をしたいと思います。
過去2年間はどうだったかと言いますと、2年前の年末は、ほぼ全ての専門家が「来年は債権の年だ」ということで米国債は爆買いされ、ドル円も151.90円から140.94円まで急落する中、筆者は「絶対に買ってはいけない米国債24時!ドル円は売ってはいけない」と題して2024年のドル円相場を予想しました。
すると、その直後の2024年の年明けから米国債利回りやドル円はぐんぐん上昇し、7月にはコロナ禍以降の最高値161.95円を付けることとなりました。
1年前の年末は、トランプ関税によるインフレを警戒し、利上げが必要という意見も少なからずある中、FRB(米連邦準備制度理事会)は来年の利下げ回数予想を従来の3回から2回へ、多くの専門家や市場は3回から1回へとタカ派寄りに予想を変更し、ドル円は148.63円から158.08円まで急上昇する中、筆者は「来年の利下げは1回や2回では済まない」と題して2025年の相場を予想しました。
すると、その直後の2025年の年明けからドル円は下落を始め、4月22日には年初来最安値となる139.88円まで約20円急落することとなりました。
さらに7月、パウエルFRB議長が「雇用は堅調、利下げを急ぐ必要はない」と発言する中、筆者は「FRBは年後半に慌てて利下げする」と題して2025年後半を予想しました。
すると、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)から利下げが開始され、その後10月、12月と3会合連続で計3回利下げする運びとなりました。
というわけで、FRBも含め専門家や市場と反対のことを言ってれば、だいたい当たるんですね。(笑)
なので、筆者のような素人でも初心者の方でも気軽にFX投資を始められたら良いと思います。
それでは来年2026年の予想をしたいと思います。
ズバリ!リスクオフ相場となって株安円高!
専門家は来年のドル円相場予想を上限165~170円と円安継続を予想している人も多く、一方で下限も140~146円くらいとレンジも幅広く、円安派・円高派半々といったところではないでしょうかね。
他方で、株価には強気派が圧倒的で米国株価指数S&P500を7000~8000ポイントと株高予想をしています。
年末時点でどうなっているかはわかりませんが、あまのじゃくの筆者としては米株やドル円は来年大きく下落する場面が来ると予想します。
ドル円は140円の買い支えラインも突破してくるのではないでしょうか。
その根拠を幾つか列挙したいと思います。
リセッション(景気後退)は利下げ局面で起きる!
下のチャートは、米国の政策金利(FF金利)とS&P500のチャートで、背景が薄いグレーとなっているところがリセッション(景気後退)期です。
2008年のリーマンショックや2000年のITバブル崩壊などは米国の中央銀行にあたるFRBの利上げがその主因と言われています。
ただ、見てもらえば一目瞭然ですが、リセッションは利上げの最中に起きたのではなく、利下げ局面で起きていることがわかります。
そして米株価もこの間大きく下落しています。
しかしながら現在の利下げ局面では、一時的な暴落はありましたが大統領選やAIブームなどもあって、むしろ株価は上昇しています。
逆に言うと株価の大きな下落が起きれば、リセッション入りの可能性も高くなりそうです。
【米国の政策金利(FF金利)とS&P500】
では、来年2026年に株価は大きく下落するのかどうか検証したいと思います。
米株が大きく下落すると思う理由
①多少の利下げでは経済・雇用は回復しない
ここまで経済指標の悪化した結果に対して「悪いニュースは良いニュース」とばかりに株価は上昇してきました。
確かにコロナ禍ではサプライチェーンの混乱からの供給不足などによりインフレ率が急上昇しましたので、供給体制が戻りインフレ率が低下していくことは株価にとって良いニュースでした。
しかしながら、今は明らかに需要の弱さによる経済指標の悪化、インフレ率の低下であって、決して良いニュースではありません。
また、金利の低下も株価にとっては良いニュースですが、現行の景気抑制レベルでの金利下では景気減速・悪化のスピードが緩やかになるだけであって、決して上昇させるものではないのです。
まさに植田日銀総裁が述べている「利上げでも緩和状態」の逆で「利下げでも引き締め状態」なのです。
つまり、政策金利を引き締めレベルで維持している以上、速度はゆっくりになるとしても景気を抑制し続けることとなり、政策金利がいわゆる中立金利を下回って初めて景気は上向くことになるのです。
そして雇用が増えるのは、さらにその後ということになります。
下のグラフを見てみますと、利下げ局面では政策金利が下げ止まるまで雇用は減少傾向が続き、ターミナルレート(最終到達金利)に達する頃にようやく雇用は増加に転じています。
そこを全世界が履き違えているため、恐らく利下げ局面で景気後退に陥ることが多くなっているのではないでしょうか。
【米国非農業部門雇用者数と実効FF金利】
②利下げしても長期ゾーンの米国債利回りはなかなか低下しない
FRBは今年9月から3会合連続で利下げを実施しましたが、長期ゾーンの米国債利回りはほとんど下がっていません。
昨年の大統領選前の9月には10年物米国債利回りは3.6%まで下落していたのですが、現在は4.1%台で推移しています。
他方で、30年固定住宅ローン金利は昨年9月の同時期に6.08%まで下落していたのですが、現在も6.2%前後とそれほど違いがありません。
これは連邦政府の管理下に置かれている住宅ローン会社のファニーメイとフレディマックが、住宅ローン担保証券(MBS)の保有量を急増させており、ローン金利を意図的に下げていると思われます。
ただ、その影響で4.8%前後で推移している30年物米国債との金利差が1.4%とかなり縮まってきており、この先30年物米国債の利回りが低下していかない限りローン金利の低下もあまり望めないのではないでしょうか。
そうなってきますとコロナ禍前には4%前後で推移していた住宅ローン金利水準には遠く及ばず、低迷する住宅市場を脱するにはもう少し時間がかかることが予想されます。
住宅市場は規模が大きく波及効果も大きいですので、ここが活性化しないことには米国経済も少々厳しいのではないでしょうか。
【30年固定住宅ローン金利と2・10・30年物米国債利回り】
③AIバブルの崩壊
AIバブルは崩壊レベルに達するかどうかはわかりませんが、ある程度縮小し適正な水準に収束すると思います。
特に疑わしいのはチャットボットAIの「ChatGPT」や動画生成AI「Sora」でお馴染みのOpneAI絡みじゃないでしょうかね。
成長が著しいとはいえ年間200憶ドルの売上しかないOpenAIが、今後数年間でインフラ構築に1.4兆ドル超を費やすとしているわけですから、やはり無理があるのではないでしょうか。
CEOのアルトマン氏はOpenAIの持ち株を保有していませんので、たとえ会社が破綻しても個人の損失はゼロなんですね。
つまり、他人の金でギャンブルをしているようなものですから、幾らでもお金を支払う約束ができるわけです。
AIブームは終わるわけではないと思いますが、約束した契約は履行できず、契約内容を縮小していくのではという気がします。
契約相手はOpenAIと契約を締結しただけで株価が上昇していましたので、相当程度の調整は入るのではないでしょうかね。
ITバブルの時も火付け役はウェブブラウザのネットスケープの誕生でしたが、マイクロソフトのウィンドウズに標準装備されたインターネットエクスプローラーによって駆逐され、今は見る影もありません。
歴史を鑑みると検索エンジンやウェブブラウザで既に圧倒的な地位を確立しているGoogleなどは、OpenAIにとって驚異のような気がします。
④年明けからネガティブな材料が多い
市場ではトランプ減税による景気押し上げ効果を織り込んで株価は上昇していますが、2026年を時系列で見ますと、トランプ減税の恩恵を受ける前に様々な問題が勃発しそうです。
まずは年末に期限切れとなるオバマケアへの補助金カットが問題になってきそうです。
年明け1月から約2,400万人の保険加入者の保険料が急騰し、60代夫婦で年2万ドル以上の負担が増えると試算されており、約350万人もの人が保険料を払えなくなるようです。
また、貧困層を支援する公的病院に大量の無保険者が押し寄せることになれば診療報酬を得ることが難しくなり、病院経営にも悪影響が及ぶことになりそうです。
そして、そのオバマケアを巡って年明けから再度議会が荒れることになり、つなぎ予算が切れる2月から連邦政府機関の閉鎖が再び起きそうです。
11月には中間選挙が控えており、共和党、民主党ともに選挙を意識したせめぎ合いとなるため、恐らく次も長期化してしまうのではないでしょうか。
さらには、米最高裁によるトランプ関税の判決も控えており、違憲・違法と判断される可能性は高く、大混乱が生じることになりそうです。
最終的には別の代替手段によって関税を賦課してくると思われますが、いったん徴収分を返金する必要性が生じるため、国債を発行することになるのか、方法や手段はどうなるのか、不透明感が強まりそうです。
とまあ、年明けから慌ただしくなりそうですが、これらを経て4月15日期限の確定申告で、対象となる一部の納税者は残業代やチップへの課税免除による減税の恩恵を受けることになるのです。
金利差から見たドル円レートは割高
下のチャートは日米の10年物国債の金利差とドル円レートを示したものです。
日銀は2024年3月から利上げを開始し、FRBは2024年9月から利下げを開始したことで、2024年10月16日を天井に金利差チャートは大きく下落しています。
一方で、ドル円チャートは上昇基調となっており、ここ半年くらいは金利差チャートとの乖離がいわゆるワニの口のように拡がっています。
一般的に投資マネーは高いリターンを求めて、より高い金利の方へと向かうため、ドル円レートも日米の金利差に連動します。
しかしながら高市政権が誕生して以来、円安は強まっておりドル円は上昇を続けています。
筆者は、この大きな乖離は投機筋による誤った憶測のもとミスリードの可能性があると思っており、やがて是正されていくものと思われ、特にリスクオフ相場や米国資産離れ、日本国内への円資金還流などが強まった際には、これまでの流れが反転し一気にドル安円高の流れになるのではないでしょうか。
【日米の10年物国債の金利差とドル円レート】
あとがき
というわけで、株安円高になる根拠を幾つか挙げてみましたが、米株やドル円バブル崩壊のキッカケになりそうなのは、大企業や地方銀行の破綻なども考えられそうですけれども、シンプルに経済指標、特に雇用統計の悪化がトリガーになるような気がします。
10月からの連邦政府機関の一部閉鎖によって経済指標の発表に遅延が生じ、米国経済の実態は覆い隠されてきましたが、専門家や市場が思っている以上に悪化しているのではないでしょうかね。
堅調な株価が景気を下支えしていますので、米国経済は政策金利が中立金利を下回るまで株価を維持できるのかどうかという時間との闘いのような気がしますが、そこまで利下げする前にやはり米株は大きく下落しているのではないでしょうか。
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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