ナウキャスティングの予測値が正確すぎた!(2025年4月米国CPI結果詳細)

コラム,CPI・PPI・PCE

13日(火)に4月分の米国CPI(消費者物価指数)の発表がありました。
結果は、総合CPIの前月比では+0.2%(市場予想:+0.3%)、前年同月比では+2.3%(市場予想:+2.4%)、コアCPIの前月比では+0.2%(市場予想:+0.3%)、前年同月比では+2.8%(市場予想:+2.8%)となり、コアCPIの前年同月比を除いて市場予想を下振れました。

【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】
【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】

 

それでは毎月恒例ですが、その米国CPIの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

最初に下表の一番右の列の前年同月比を見てみますと、「エネルギー商品」が-11.5%、公共ガスサービス」が+15.7%と大きめの絶対値となっています。

【 米国CPI(項目別詳細)】
【 米国CPI(項目別詳細)】

 

 

エネルギー

ということで、まずは「エネルギー」の項目です。
前月比では+0.7%(前月:-2.4%)とプラス圏へ大きく上昇しています。
前年同月比では-3.7%(前月:-3.3%)とマイナス幅をやや拡げています。

ガソリンや燃料油などが含まれる「エネルギー商品」の前年同月比では-11.5%と大きなマイナスとなっていますが、前月比では-0.2%(前月:-6.1%)とマイナス幅を大きく縮めました。
電気や公共ガスが含まれる「エネルギーサービス」の前月比も+1.5%(前月:+1.6%)と前月からは僅かに低下しましたが大きめのプラスとなっています。
「電気サービス」の前月比も+0.8%(前月:+0.9%)と割と大きめのプラスとなっているのですが、「公共ガスサービス」の前月比が+3.7%(前月:+3.6%)と更に大きめのプラスとなっています。
ただ、ヘンリーハブの天然ガススポット価格は米大統領選以降上昇トレンドとなっていましたが、4月のトランプ関税発動後は軟調に推移しているため、公共ガスサービスの価格も時差を伴って低下もしくは鈍化してくると予想されます。

【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】


【 米国CPI(公共ガス)と天然ガス価格 】

【 米国CPI(公共ガス)と天然ガス価格 】

今度は上表の右から2列目の前月比に目を向けてみます。
インフレはかなり鈍化してきている感じで、変動の大きい「エネルギー」を除くと大きめの絶対値はなく、「中古車とトラック」の-0.5が最小で「医療サービス」の+0.5が最大となっています。

 

中古車・トラック

というわけで、2番目は「中古車・トラック」の項目です。
前月比では-0.5%(前月:-0.7%)とマイナス幅をやや縮めています。
前年同月比でも+1.5%(前月:+0.6%)と上昇しています。

ちなみに「新車」の前月比は±0.0%%(前月:±0.1%)と僅かに低下しています。

【米国CPI(中古車・トラック)[前年同月比と前月比] 】
【米国CPI(中古車・トラック)[前年同月比と前月比] 】

 

 

医療サービス

そして、3番目は「医療サービス」の項目です。
前月比では+0.5%(前月:+0.5%)と変わらずとなっています。
前年同月比では+3.1%(前月:+3.0%)と僅かに上昇しています。

特に急加速した項目はないのですが、やや高めのインフレ率が常態化している感じですね。
雇用統計でも「ヘルスケア」部門は最も雇用者数が伸びているセクターで、人手不足による人件費高騰などが影響してそうです。

【 米国CPI(医療サービス)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(医療サービス)[前年同月比と前月比] 】

 

 

シェルター(住居費)

最後が構成比の大きい「シェルター(住居費)」の項目です。
前月比では+0.3%(前月:+0.2%)と僅かに上昇しています。
前年同月比では+4.0%(前月:+4.0%)と変わらずとなっています。

「住宅の家賃」の前月比が+0.3%(前月:+0.3%)、「帰属家賃(持ち家を賃貸物件とみなして換算された想定家賃)」の前月比が+0.4%(前月:+0.4%)とともに前月から変わらずでしたが、「ホテルやモーテルなどの宿泊施設」の前月比が-0.2%(前月:-4.3%)とマイナス幅を大きく縮めました。

【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】

 

あとがき

以上、今月は気になる4項目を見てみました。
関税分が幾らかは転嫁されていると推測されますが、4月分ではその影響をほとんど感じられません。
今後は関税の影響を大きく受ける自動車などの耐久財が値上がりすると予想されますが、CPI全体に占める「新車」の構成比は4.35%とそれほど大きくなく、自動車メーカーも価格にどれだけ転嫁できるのかという問題もあり、全体で均してみると思ったほど物価は上がらないような感じがします。
それよりも、変動の大きい食品・エネルギーを除いたコア部門では構成比が総合CPI全体の60.64%も占める「エネルギーサービスを除いたサービス」の動向が今後の物価を左右するのではないでしょうか。

そんな中、米中関税交渉以外にも経済・物価に影響を及ぼしそうなニュースが飛び込んできましたね。
トランプ政権は薬価を大幅に引き下げるようです。
規模やその実効性がどうなのか今のところ詳細は不明ですが、今後注視していく必要がありそうですね。

ところで、今回の4月分米国CPIの Inflation Nowcasting の予測値が、総合CPIの前月比が+0.22%(結果:+0.220%)、前年同月比が+2.34%(結果:+2.334%)、コアCPIの前月比が+0.23%(結果:0.237%)、前年同月比が+2.76%(結果:+2.782%)と優秀過ぎました。
来月もぜひお願いしますといった感じですね(笑)

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=3

Posted by ペッパー