偏ったポジションの解消が進みドル円は下落!来週のFX相場予想(2026年1月19日~)
来週のFXドル円相場予想
予想レンジ:156.0 ー 158.50円
週間では「下落」と予想します。
根拠としては3つ。
1つ目は、米国PCEデフレーターは市場予想を下振れると予想。(ドル安円高要因
)
22日(木)に11月分の米国PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcasting を見てみますと、米国PCEデフレーターの予測値は総合PCEとコアPCEの前月比で市場予想を下振れる数値となっています。
また、筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」では、市場予想通り総合PCEの前月比が+0.2%、コアPCEの前月比も+0.2%になった場合、前年同月比はそれぞれ+2.8%と+2.9%になり、ともに市場予想を上振れます。
筆者の予想としましては、11月分の米国CPI(消費者物価指数)の前月比は発表されませんでしたが、前年同月比の結果から+0.1%程度と推測でき、PCEデフレーターでも弱めの結果になるような気がします。
よって、結果は市場予想を下振れ、指標発表時ドル円は下落すると予想します。
また、同時刻には10月分のPCEデフレーター、個人所得、個人支出、第3四半期GDP確報値などの発表もあり、これらの結果によって動意付くことも考えられますので要注意となりそうです。
| 総合PCE (%) | コアPCE (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 前月比 | 前年同月比 | 前月比 | 前年同月比 | |
| 市場予想 | 0.2 | 2.7 | 0.2 | 2.7(2.8) |
| Inflation Nowcasting | 0.07 |
2.65 | 0.05 |
2.70 |
| 前月比に応じた予測値 | 0.10 | 2.69 | 0.10 | 2.75 |
| 0.20 | 2.79 |
0.20 | 2.86 |
|
2つ目は、米国経済指標は全体的にやや堅調と予想。(ドル高円安要因
)
来週発表予定の米国経済指標は、1月分ではS&P製造業・サービス業PMI(購買管理者景気指数)速報値、ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、12月分では住宅着工件数、中古住宅販売成約指数、景気先行指数、11月分では新築住宅販売戸数、10月分では建設支出、週次ではADP雇用者数変化、新規失業保険申請件数、それ以外では第3四半期GDP確報値、IMF世界経済見通し、ダボス会議などがあります。
その他、20年債と10年インフレ連動債(TIPS)で総額340億ドルの米国債入札もあります。
まずはS&P製造業・サービス業PMIですが、市場予想は製造業が52.1(前月:51.8)、サービス業が52.8(前月:52.5)と、ともに前月から僅かに上昇する見通しとなっています。
12月分では、製造業が市場予想通り、サービス業が下振れ、ISM製造業では下振れ、非製造業では上振れるというマチマチな結果となっていました。
他方で、1月分ではニューヨーク連銀製造業景気指数やフィラデルフィア連銀製造業景気指数が大きく上振れる強い結果となっていましたので、製造業は上振れる可能性がありそうです。
ミシガン大学消費者信頼感指数は、速報値では期待インフレ率が前月から変わらずとなりましたが、信頼感指数は上振れるという結果となりました。
物価の落ち着きが寄与していると思われ、ガソリン価格が下落基調で推移していることから確報値でも上振れそうな感じはします。
ただ、期待インフレ率の方は逆に下振れるかもしれません。
住宅関連では、新築住宅に於いては1月分のNAHB住宅市場指数が悪化しており、価格の値引きやローン金利優遇などのインセンティブがないと売れず、厳しい状況が続いていそうです。
他方で、中古住宅では住宅ローン金利の低下や住宅価格の下落により、割りと販売は好調だと思われます。
雇用関係では年明けから新規失業保険申請件数が増加する傾向にありますので、当面雇用環境は悪化気味に推移するのではないでしょうかね。
メタも1,000人超のレイオフを発表しています。
よって、米国経済指標はマチマチながらも全体的に堅調に推移していると思われ、指標発表時ドル円は上昇しやすいと予想します。
3つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因
)
ドル円日足チャートを見ますと、今週のドル円は先週末からの円安の流れを引き継いで、158円台に位置するボリンジャーバンドの+2σをややオーバーシュートして上昇し、週央の水曜には大台の160円に迫る159.44円まで上昇しました。
しかしながら、この+2σや大台の160円がレジスタンス(上値抵抗線)として働き、RSIも買われ過ぎの水準に達したことで反落し、週末金曜には157.81円まで下げ、少し反発したもののこの日はやや大きめの陰線となる158.06円でクローズしました。
来週も引き続き、ボリンジャーバンドのミッドバンドの攻防から-2σや一目均衡表の雲に向かって下落する流れを予想します。
他方で、週足でも引き続き153.8円付近に位置するボリンジャーバンドのミッドバンドや150.75円に位置する一目均衡表の雲上限あたりを目指す流れになると予想します。
したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。
あとがき
今週はドル円が160円に近付いたことで、片山財務大臣を中心に円安を牽制する強い口先介入が数多く飛び出しました。
緊迫感ある発言の連発でしたので、市場もたまらずドル円の買いポジションを解消したといったところでしょうか。
1月13日(火)時点でのIMM通貨先物では、円の約2.9万枚の買いポジションが解消されて逆に約2.5万枚の売りポジションが増えており、ネットで45,164枚の売り越しと、多くの投資家がドル円ドテンロングをしたみたいです。
他方で、ここまでドル円の上昇を仕掛けてきたレバレッジド・ファンズでは、さらに35,624枚を積み上げ、103,741枚の円の売り越しと、双方でポジションに偏りが出来てきており、警報とまでは行きませんが暴落注意報といった感じでしょうかね。
さて、来週はいよいよ衆議院を解散して2月の総選挙に向けて動き出します。
市場は解散総選挙および政権与党の勝利を織り込んでいるわけですが、先日のコラムでも述べた通り、新党「中道改革連合」の誕生で勝敗の行方がわからなくなってきました。
もしかしたら、いったんポジションの解消を進める動きが出るかもしれませんので警戒しておく必要があるかもしれませんね。
世論調査の結果も気になるところです。
また、週末金曜には日銀金融政策決定会合もあり、金融政策の変更はなさそうですので、発表される展望レポートや植田日銀総裁の会見に要注目です。
ただ、選挙も控えており政権や政策が明らかになるまで日銀としては動きようがありませんので、何か確約めいた発言は飛び出さないと思われますが、円安が進行していますので、物価見通しの上方修正や委員の中から利上げを意識したややタカ派的な発言も出ているのではないでしょうかね。
あとは米国側では、トランプ大統領の言動でしょうかね。
ダボス会議での演説もありますが、グリーンランドを巡ってEU諸国との対立も起きてますし、次期FRB議長の最有力候補だったハセットNEC委員長も候補から外したようですので、いろいろと振り回される一週間となりそうですね。
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)
【ドル円日足チャート未来予想図】
