ドル円は過去の利下げ局面でどう動いたか?
米国の中央銀行にあたるFRB(米連邦準備制度理事会)は、今月17-18日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)に於いて、現在5.25-5.50%に設定されている政策金利を引き下げると予想されています。
コロナ禍でのゼロ金利政策から2022年3月に利上げを開始し、それからちょうど2年半で転換点を迎えようとしています。
そこで、過去の米国の利下げ局面ではドル円はどのように動いたのかということをあらためて振り返ってみたいと思います。
【ドル円(月足)と米国政策金利】
上のチャートは、オイルショック期後半の1982年7月以降のドル円の値動きに米国の政策金利の推移を付け加えたものです。
背景がグレーとなっている箇所は米国の景気後退期(リセッション)を表していますが、近いものからコロナショック期、リーマンショック期、ITバブル崩壊期、湾岸戦争期まで、この間に4回訪れています。
そして、景気後退期には毎回政策金利の引き下げが実施されていますが、興味深いことに景気後退は毎回利下げの後に訪れているのがわかります。
つまり、景気が悪化し始めて景気後退を回避しようと利下げを始めるわけですが、利下げ開始が遅れたのか、利下げ幅が小さかったのか、利下げペースが遅かったのか、理由は定かではありませんが、結局毎回景気後退に陥ってしまうというわけです。
ソフトランディングを予想し景気後退を想定していないFRBですが、さて今回の利下げ局面ではどうなるのか?手腕が試されます。
ではこの間、ドル円相場はどうだったのかということですけれども、リーマンショック期までは米国の政策金利は下落トレンドでしたので、ドル円もこれに連動して下落トレンドだったわけですが、ITバブル崩壊期と湾岸戦争期では利下げが始まってもしばらくは上昇し、遅れて下落し始めているのがわかります。
一方で、リーマンショック期では利下げ前に下落し始め、コロナショック期前の利下げ局面でも、相当早くから下落し始めています。
利下げ局面でドル円が下落するタイミングは、その時々でバラバラといった感じですね。
他方で、ドル円が反転上昇する時というのは、毎回利下げが終了した後になっているのがわかります。
湾岸戦争期では利下げ停止から2年7か月後、ITバブル崩壊期では1年6か月後、リーマンショック期では2年10か月後、コロナショック期では9か月後となっています。
CMEのFedWatchツールを見てみますと、金利先物市場での今後1年間の利下げ織り込み度は、今月含めて0.25%pt9回分となっており、1年後の2025年9月の時点で3.00-3.25%まで引き下げられると予想しています。
要するに少なくともあと1年間は利下げは停止されないと見込んでいるということです。
そうなってきますと、今回も他の利下げ局面と同様ならば、ドル円相場もまだまだあと数年は下落相場が続くということになりそうです。
ただ今年の米国は11月に大統領選があります。
トランプ、ハリスのどちらが大統領になっても当然財政出動による景気対策はしてきます。
昨年末パウエルFRB議長のハト派発言などで米国債の利回りは急落し、事実上の金融緩和をしてしまい、その影響で今年前半は景気も上向きインフレも加速していました。
恐らく新大統領就任後も同じような形で、景気もインフレも少し上向くと思います。
けれども、筆者はその現象もパウエル議長の時と同じで一時的だと思っており、その効果が薄れてくれば、同じように下向きに変わってくると予想しています。
ただ、そうは言っても、やはりその間は利下げやドル円の下落も小休止になると思われ、ドル円の売りポジションの手仕舞いや買い注文が出やすくなるのではないでしょうかね。
いよいよ明日は米国雇用統計の発表ですね。
蓋を開けてみないとわからないのが雇用統計ですが、結果によっては9月FOMCに影響を与える可能性もあり、要注視となりそうです。
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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