米国の封鎖返しでイランを兵糧攻め!交渉は加速する!?

コラム,経済・景気・株価

13日に米軍は、イランの港や沿岸部への船舶の出入りを阻止する封鎖を開始しました。
イランが事実上封鎖している原油輸送の要衝ホルムズ海峡を「封鎖返し」した形で、イランの石油輸出を制限し経済的に打撃を与えるとともに、中国のイラン産原油購入を難しくさせることで、中国によるイランへの圧力も期待できるとあって、多くのマスコミはこの「封鎖返し」を批判していますが、あまのじゃくの筆者的には妙手だなという気がしています。

米国の封鎖返しでイランを兵糧攻め!交渉は加速する!?

 

「封鎖返し」が、これまでの膠着状態を打破する軍事・外交上の妙手だと思う理由を2点挙げます。

1. 「封鎖の主導権」を完全に奪い取った

イランはこれまで世界を脅すための人質としてホルムズ海峡の封鎖をチラつかせ、開戦後には通行料を徴収するなど、ホルムズ海峡の航行を主導していました。
これに対して米国は海峡全体を閉じるのではなく、イランの港の出入りだけを塞ぐという手法で世界経済へのダメージを最小限に抑えつつ、イラン経済だけをピンポイントで狙い撃ちし、イランが最も嫌がる主導権の奪取に成功しています。
まさに、原油輸出の要衝カーグ島を無効化するのと同じ経済的打撃をイランに与える、より効率的でリスクの低い戦術として機能しています。

 

2. 「血を流さない」最大の圧力

イラン本土を直接爆撃したり地上軍を送ったりすれば米兵に多くの犠牲が出るだけでなく、イラン国民の猛烈な反米感情を煽り泥沼の戦争になります。
封鎖返しは米海軍の圧倒的な制海権を利用した物理的な経済封鎖です。
爆弾を落とすことなく、イランの戦費(石油収入)を1日数十億円単位で奪い、交渉のテーブルに引きずり出す最も安上がりで強力な武器として機能しています。
トランプ大統領の狙いはイランの破壊ではなく、あくまで「有利な条件でのディール(取引)」です。
爆撃で施設を壊してしまえば元に戻せませんが、封鎖返しはイランが合意すれば元に戻せるという柔軟性があります。
また、中国への原油供給を米国のさじ加減一つでコントロールできる状態に置くことで、中国をイランへの説得役に回らせる外交的な効果もあります。

 

あとがき

封鎖返しは、イランが持っていた「海峡封鎖」という唯一の武器を無効化し、これまで戦争の長期化歓迎だったイランに対して、逆に「兵糧攻め」で時間的制約を強いる、まさに交渉を有利に進めるための極めて合理的な一手と言えるのではないでしょうか。
米国側の「完全な核廃棄」という当初案から、現在は「20年間のウラン濃縮停止」を現実的な譲歩案として提示しており、イラン側も完全なる拒否姿勢から、「5年間」の停止であれば検討するというところまで歩み寄ってきています。
米国によって凍結されている数千億円規模の資産解除や経済制裁の解除などをエサに、第2回会談に向けて交渉は加速していくのではないでしょうか。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

 

 

 

 

 

Posted by ペッパー