個人消費低迷でサービス価格は鈍化し財価格はデフレ化へ!(2025年9月米国PCEデフレーター結果詳細)
12月5日(金)に9月分の米国PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)の発表がありました。
結果は、総合PCEの前月比が+0.3%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+2.8%(市場予想+2.8%)、コアPCEの前月比が+0.2%(市場予想+0.2%)、前年同月比が+2.8%(市場予想+2.9%)となり、コアPCEの前年同月比で市場予想を下振れました。
【米国PCEデフレーター[前月比と前年同月比]】 ![【米国PCEデフレーター[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2025/12/column616.webp)
それでは、その米国PCEデフレーターの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。
PCEデフレーター(サービス)
まずは、構成比2/3のサービス部門です。
前月比では+0.18%(前月:+0.32%)と前月から低下しています。
前年同月比でも+3.43%(前月:+3.61%)と前月から低下しています。
比重の大きい「住宅」と「ヘルスケア」ですが、前月比は前者が+0.15%(前月:+0.36%)と前月から低下し、後者が+0.14%(前月:+0.14%)と前月から変わらずでした。
それ以外の部門では前月比で、自動車の保守・修理やリースなどの自動車サービスや鉄道や航空などの公共交通機関が含まれる「輸送サービス」が+0.97%(前月:+0.89%)、会員制クラブ、遊園地、映画、スポーツなどの入場料や動画・音楽のストリーミングサービスなどが含まれる「レクリエーションサービス」が+0.27%(前月:-0.24%)と前月からインフレ率を押し上げました。
他方で、「家庭用光熱費」が-0.41%(前月:-0.04%)、「フードサービスと宿泊施設」が+0.29%(前月:+0.54%)、 「金融サービスと保険」が+0.04%(前月:+0.69%)、電話・インターネットサービスや教育サービス、法律などの専門サービス、パーソナルケアサービスが含まれる「他のサービス」が+0.15%(前月:+0.16%)と前月からインフレ率を押し下げました。
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PCEデフレーター(財)
次は、残り1/3を占める財部門です。
前月比では+0.46%(前月:+0.13%)と前月から上昇しています。
前年同月比でも+1.39%(前月:+0.86%)と前月から上昇しています。
【米国PCEデフレーター(財)[前月比と前年同月比]】
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PCEデフレーター(耐久財)
さらに、財部門の中の耐久財の項目を見てみます。
前月比では-0.06%(前月:-0.08%)と前月から極僅かにマイナス幅を縮めています。
前年同月比では+0.88%(前月:+1.15%)と前月から低下しています。
前月比で「家具と耐久性のある住宅設備」が+0.45%(前月:-0.14%)、「娯楽用品および乗り物」が-0.36%(前月:-1.72%)と前月からインフレ率を押し上げました。
他方で、「自動車および部品 」が+0.12%(前月:+0.68%)、ジュエリーなどが含まれる「その他耐久財」が-0.66%(前月:+1.97%)と前月からインフレ率を押し下げました。
【米国PCEデフレーター(耐久財)[前月比と前年同月比]】![【米国PCEデフレーター(耐久財)[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2025/12/column619.webp)
PCEデフレーター(非耐久財)
最後は財部門の中の非耐久財の項目です。
前月比では+0.73%(前月:+0.25%)と前月から上昇しています。
前年同月比でも+1.67%(前月:+0.71%)と前月から上昇しています。
前月比で「衣類・履物」の前月比が+0.80%(前月:+0.18%)、「ガソリンおよびその他のエネルギー製品」の前月比が+3.61%(前月:+1.64%)、医薬品やレクリエーション用品、家庭用品などが含まれる「その他の非耐久財」の前月比が+0.29%(前月:-0.25%)と前月からインフレ率を押し上げました。
他方で、「食品・飲料」の前月比が+0.45%(前月:+0.47%)と前月からインフレ率を押し下げました。
【米国PCEデフレーター(非耐久財)[前月比と前年同月比]】
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あとがき
以上、PCEデフレーターのサービス部門と財部門を分けて見てみました。
今回9月分はサービス価格が鈍化しましたね。
比重の大きい「住宅」や「ヘルスケア」の前月比が低位で推移していますので、インフレ率が大きく上昇する感じもなさそうです。
サービス価格のインフレ率を押し上げた「輸送サービス」も変動の大きい「航空輸送」が主な要因ですので、持続性はないと思われます。
他方で、財価格は前月比で非耐久財が大きく上昇しましたが、これは秋冬物を輸入し関税の影響を受けた「衣類・履物」や、前月比で大きく上昇した「ガソリン」が主な要因ですので、次月以降は低下していくと予想されます。
一方で、耐久財では前月比マイナスとなっており、これで3か月連続のマイナスということになります。
というわけで、財価格は関税導入前のほぼデフレ状態へ逆戻りし、サービス価格も引き続き鈍化傾向を示し低位で推移するのではないでしょうかね。
また、同時に米国個人消費支出も発表されましたが、前月比で+0.31%、インフレ率を加味した実質では0.04%となり、個人消費の弱さが露呈しました。
第3四半期米国GDPの予測値GDPNowでは実質個人消費支出の前期比年率が3.1%から2.7%へ引き下げられ、実質GDPは3.8%から3.5%へ低下しました。
米国経済はこれまで株高やAIブームによって下支えされてきましたが、雇用情勢の悪化により個人消費部門は拡大縮小の分水嶺に到達したのかなという気もします。
AIは買い物しませんからね。(笑)
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)