需要の弱さか!?トランプ関税やAIバブルでもインフレは鈍化!(2025年9月米国CPI結果詳細)

コラム,CPI・PPI・PCE

24日(金)に9月分の米国CPI(消費者物価指数)の発表がありました。
結果は、総合CPIの前月比が+0.3%(市場予想:+0.4%)、前年同月比が+3.0%(市場予想:+3.1%)、コアCPIの前月比が+0.2%(市場予想:+0.3%)、前年同月比が+3.0%(市場予想:+3.1%)となり、4項目全てで市場予想を下振れました。

【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】
【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】

 

それでは毎月恒例ですが、その米国CPIの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

最初に下表の一番右の列の前年同月比を見てみますと、「ガソリン」の-0.5%が最小で、「公共ガスサービス」の+11.7%が最大となっています。

【 米国CPI(項目別詳細)】
【 米国CPI(項目別詳細)】

 

 

エネルギー

ということで、まずは「エネルギー」の項目です。
前月比では+1.51%(前月:+0.69%)と大きく上昇しています。
前年同月比でも+2.85%(前月:+0.22%)と大きく上昇しています。

ガソリンや燃料油などが含まれる「エネルギー商品」の前月比も+3.81%(前月:+1.68%)と大きく上昇し、前年同月比では-0.37%(前月:-6.22%)とマイナス幅を大きく縮めて上昇しています。
電気や公共ガスが含まれる「エネルギーサービス」の前月比では-0.67%(前月:-0.24%)とマイナス幅を拡げて低下し、前年同月比では+6.40%(前月:+7.72%)と低下しています。

【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】

 


今度は上表の右から2列目の前月比に目を向けてみます。
変動の激しい「エネルギー」を除きますと、「中古車とトラック」の-0.4%が最小で、「衣服」の+0.7%が最大となっています。

 

 

中古車・トラック

2番目は「中古車・トラック」の項目です。
前月比では-0.41%(前月:+1.04%)とマイナス圏へ低下しています。
前年同月比でも+5.08%(前月:+6.04%)と低下しています。

ちなみに「新車」の前月比は+0.22%(前月:+0.28%)と僅かに低下しています。

【米国CPI(中古車・トラック)[前年同月比と前月比] 】
【米国CPI(中古車・トラック)[前年同月比と前月比] 】

 

 

衣服

3番目は「衣服」の項目です。
前月比では+0.73%(前月:+0.50%)と上昇しています。
前年同月比では-0.01%(前月:+0.25%)とマイナス圏へ低下しています。

【 米国CPI(衣服)[前年同月比と前月比] 】
 【 米国CPI(衣服)[前年同月比と前月比] 】

 

 

シェルター(住居費)

最後が構成比の大きい「シェルター(住居費)」の項目です。
前月比では+0.21%(前月:+0.44%)と低下しています。
前年同月比では+3.58%(前月:+3.63%)と僅かに低下しています。

「住宅の家賃」の前月比が+0.20%(前月:+0.30%)と低下し、「帰属家賃(持ち家を賃貸物件とみなして換算された想定家賃)」の前月比も+0.13%(前月:+0.38%)と低下、「ホテルやモーテルなどの自宅以外の宿泊」の前月比も+1.35%(前月:+2.29%)と低下しました。

【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】

 

あとがき

以上、今月は気になる4項目を見てみました。

まずは「エネルギー」ですが、今月EUがロシア産石油・ガスの輸入を段階的に終了させることを決定したため、天然ガス価格が大きく上昇しました。
今後はインフレ率の押し上げ要因となってきそうです。
原油価格も米国によるロシアへの制裁や圧力により上昇する場面もありましたが、こちらは比較的落ち着いた値動きとなっています。

次はEV(電気自動車)の駆け込み需要により前月インフレ率を大きく押し上げた「自動車」ですが、今回9月分は中古車が前月比で-0.4%、新車が+0.2%と逆にインフレ率を押し下げました。
次回10月分からは税額控除の恩恵が得られなくなりますので、今回と同様に低調な結果が続くと予想されます。

「衣服」は、前月と同様に秋冬物の輸入により関税分の価格転嫁が行われたのではと推測できます。

最後は「住居費」ですが、住宅価格のタイムラグによって年末くらいまでは堅調に推移する可能性が高そうという話をしましたが、前月のやや大きめの上昇の反動もあってか今回9月分のインフレ率は低下しました。
昨年のマンション建設ラッシュや不法移民排斥などによって、需給バランスが緩んできているのかもしれませんね。

というわけで、今回9月分はトランプ関税やAIバブルなどインフレ率の押し上げ要因がある中、インフレの鈍化が鮮明となっていました。
少し違和感もある感じですが、それだけ需要が弱いということなのかもしれませんね。

 

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー