トランプ関税はむしろ物価を押し下げる!?(2025年2月米国PCEデフレーター結果詳細)
28日(金)に2月分の米国PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)の発表がありました。
結果は、総合PCEの前月比が+0.3%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+2.5%(市場予想+2.5%)、コアPCEの前月比が+0.4%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+2.8%(市場予想+2.7%)となり、コアPCEの前月比と前年同月比で市場予想を上振れました。
【米国PCEデフレーター[前月比と前年同月比]】 ![【米国PCEデフレーター[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2025/04/column478.webp)
それでは、その米国PCEデフレーターの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。
PCEデフレーター(サービス)
まずは、構成比2/3のサービス部門です。
前月比では+0.37%(前月:+0.26%)と上昇しています。
前年同月比でも+3.55%(前月:+3.40%)と上昇しています。
比重の大きい「住宅」と「ヘルスケア」ですが、前者の前月比は+0.28%(前月:+0.32%)と低下し、後者の前月比は+0.33%(前月:-0.18%)とプラス圏へ上昇しました。
その他では、「家庭用光熱費」の前月比が+1.25%(前月:+0.44%)、会員制クラブやスポーツ観戦、動画・音楽配信などが含まれる「レクリエーションサービス 」の前月比が+1.00%(前月:+1.13%)と高めのインフレ率となっています。
他方で、自動車サービスや公共交通機関などが含まれる「輸送サービス」の前月比が-0.21%(前月:-0.25%)と2か月続けてのマイナス、ホテルやモーテルなどが含まれる「宿泊施設」の前月比が+0.19%(前月:+1.39%)と大きく低下しています。
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PCEデフレーター(財)
次は、残り1/3を占める財部門です。
前月比では+0.23%(前月:+0.50%)と低下しています。
前年同月比でも+0.37%(前月:+0.61%)と低下しています。
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PCEデフレーター(耐久財)
さらに、財部門の中の耐久財の項目を見てみます。
前月比では+0.41%(前月:+0.32%)とやや上昇しています。
前年同月比でも-0.89%(前月:-1.16%)とマイナス幅を縮めています。
「自動車および部品 」の前月比が+0.14%(前月:+0.86%)と低下しましたが、ジュエリーなどが含まれる「その他耐久財」の前月比が+1.10%(前月:-1.58%)とプラス圏へ大きく上昇しています。
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PCEデフレーター(非耐久財)
最後は財部門の中の非耐久財の項目です。
前月比では+0.13%(前月:+0.59%)と低下しています。
前年同月比でも+1.04%(前月:+1.57%)と低下しています。
「ガソリンおよびその他のエネルギー製品」の前月比が-0.77%(前月:+2.00%)、「食品・飲料」の前月比が-0.01%(前月:+0.32%)とマイナス圏に沈み、医薬品や新聞・雑誌などが含まれる「その他の非耐久財」の前月比が+0.42%(前月:+1.03%)と低下しました。
他方で、「衣類・履物」の前月比が+0.37%(前月:-1.17%)とプラス圏へ大きく上昇しています。
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あとがき
というわけで、PCEデフレーターのサービス部門と財部門を分けて見てみました。
PCEコアが市場予想を上振れたわけですが、やはり比重の大きい「ヘルスケア」の価格上昇が大きく寄与したように思います。
さらに詳細を見てみますと、「非営利や公立の病院」が構成比7.5%と割と大きいのですが、前月比が+0.60%(前月:-0.14%)と上昇しています。
恐らくトランプ政権による予算削減の煽りを受けてるのではという気がしますが、一時的なのか持続的なのか注視する必要がありそうです。
また、先ほど発表のあった3月分のISM製造業価格指数では、鉄鋼とアルミへの関税及び中国による重要鉱物の輸出規制などの影響で大きく上昇していました。
小売価格への転嫁がどれくらい進むのか気になるところですが、Inflation Nowcasting の3月分の米国CPI(消費者物価指数)の予測値を見てみますと、総合CPIの前月比が+0.03%、前年同月比が+2.49%と、このISM製造業価格指数の結果を受けてなのか本日ともに+0.02ptだけ上方修正されました。(コアCPIは変わらず)
一方で、「食品・飲料」の前月比はマイナスに転じており、米国内の需要の弱さに加え、海外への輸出も減速し、供給が過剰気味になってきている感じがします。
カナダや欧州などでは反米感情がやや高まっており、米国製品の不買や米国への旅行を控えているというデータもあります。
報復関税も予告されており、トランプ関税は悪い意味での波及効果もあって、むしろ物価を押し下げるかもしれませんね。(笑)
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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