雇用は堅調と述べていた7月FOMC、既に6月から雇用者数はマイナスに転じていた!(8月米国雇用統計結果詳細)

コラム,雇用統計

5日(金)に8月分の米国雇用統計の発表がありました。
結果は、非農業部門雇用者数が+3.8万人(市場予想+7.5万人)、失業率が4.3%(市場予想4.3%)、平均時給前月比が+0.3%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+3.7%(市場予想+3.7%)と、非農業部門雇用者数が市場予想を下振れる結果となりました。

それではその雇用統計の中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 

労働年齢人口

まずは、15歳以上の「労働年齢人口」です。
8月分のグラフのデータが更新されていませんが、8月は274,001千人(前月:273,785千人)となっており、前月からは+216千人(前月:+200千人)増加しています。

【 米国労働年齢人口の増減数(人)】
【 米国労働年齢人口の増減数(人)】

 

労働力人口

次は、15歳以上のうち就業者と完全失業者を合わせた「労働力人口」です。
8月は170,778千人(前月:170,342千人)と前月から+436千人(前月:-38千人)増加しています。

【 米国労働力人口の増減数(千人)】
【 米国労働力人口の増減数(千人)】

 

労働参加率

3番目は、上記「労働力人口」の割合である「労働参加率」です。
経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
8月は62.33%(前月:62.22%)と上昇しています。

【 米国労働参加率(%)】
【 米国労働参加率(%)】

 

非農業部門雇用者数

4番目は、「非農業部門雇用者数」です。
8月は+22千人(前月:+79千人)と雇用者数の伸びは前月から縮小しました。
前月分は速報値から+6千人、前々月分は改定値から-27千人修正されています。

政府部門を除いた民間雇用者数は+38千人(前月:+77千人)と雇用者数の伸びは前月から縮小しました。
前月分は速報値から-6千人、前々月分は改定値から-30千人修正されています。

【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数の増減数(千人)】
【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数の増減数(千人)】

 

部門別に見てみますと、「医療と社会扶助」が+46.8千人(前月:+71.6千人)と伸びは縮小しましたが引き続き雇用増に大きく貢献しています。
次いで「レジャーとホスピタリティ」が+28千人(前月:+6千人)、「その他のサービス」が+12千人(前月:+5千人)、「小売業」が+10.5千人(前月:+7.2千人)と大きなプラスになっています。

一方で、「製造業(耐久財)」が-19千人(前月:+5千人)、「専門・ビジネスサービス」が-17千人(前月:-10千人)、「政府」が-16千人(前月:+2千人)、「卸売業」が-11.7千人(前月:-8.3千人)と大きなマイナスになっています。

【米国非農業部門雇用者数詳細】
【米国非農業部門雇用者数詳細】

 

失業率

5番目は「失業率」です。
こちらも経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
その前に「失業者数」の絶対数を見てみましょう。
8月は7,384千人(前月:7,236千人)と前月から+148千人(前月:+221千人)増加しました。

【 米国失業者数(千人)】
【 米国失業者数(千人)】

 

失業率も8月は4.32%(前月:4.25%)と上昇しています。

【 米国失業率(%)】
【 米国失業率(%)】

 

平均時給

最後は「平均時給」です。
7月は前月比が+0.27%(前月:+0.33%)とやや低下しました。
前年同月比も+3.69%(前月:+3.88%)と低下しました。

【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】
 【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】

 

あとがき

というわけで、雇用に関連する6つの項目を見てみました。
まず気になるのは、伸びが急激に鈍化してきた非農業部門雇用者数ですね。
ほんの1か月ちょっと前の7月末のFOMC(米連邦公開市場委員会)では雇用は堅調と言っていたパウエルFRB議長でしたが、前回大きく下方修正された6月分の雇用者数は改定値から今回さらに下方修正されて、-13千人(民間は-27千人)だったことが確報値として発表されました。
そして今回は多くの部門で雇用者数がマイナスとなっており、雇用の弱さが感じられます。

また、先日発表された7月末時点でのJOLTS求人では「医療・社会福祉」部門で大きく減少していることがわかり、ここまで雇用の伸びを牽引してきた部門だけに次回9月以降の非農業部門雇用者数も低調な結果になることが予想されます。
関連指標でもチャレンジャー人員削減数や新規失業保険申請件数も増加傾向にあり、遅効性の指標である失業率も今後は目立ってくるようになるかもしれませんね。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー