雲抜けを果たして大きく下落し200日線を目指す流れか!?ドル円は下落!来週のFX相場予想(2026年5月11日~)
来週のFXドル円相場予想
予想レンジ:154.0 ー 157.5円
週間では「下落」と予想します。
根拠としては3つ。
1つ目は、米国CPIは市場予想とほぼ一致し値動きは限定的と予想。
12日(火)に4月分の米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcasting を見てみますと、米国CPIの予測値は総合CPIの前月比と前年同月比、コアCPIの前月比と前年同月比の4項目全てで市場予想を下振れる数値となっています。
筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」では、市場予想通り総合CPIの前月比が+0.6%、コアCPIの前月比が+0.3%となった場合、前年同月比はそれぞれ+3.7%と+2.7%になり、ともに市場予想と一致する数値になっています。
筆者の予想としましては、
①4月のWTI原油価格は、7日に1バレル117.58ドルの高値、17日に1バレル79.01ドルの安値を付けるなど激しく上下動し、4月の全米全グレード平均ガソリン価格は1ガロン4.236ドル(前月:3.771ドル)と大きく上昇した。
②4月分のISM製造業・非製造業価格指数では、製造業が84.6(市場予想:80.0、前月78.3)、非製造業が70.7(市場予想:73.7、前月70.7)と製造業で大きく上振れていた。
③比重の大きい住居費のインフレ率がタイムラグを伴って低下してきたが反発し始めている。(前月比1月:+0.22%、2月:0.23%、3月:0.27%)
などの理由から、Inflation Nowcasting の予測値よりは少し強い値となって、市場予想に近い値が出そうな気がします。
よって、結果は市場予想とほぼ一致し、指標発表時ドル円の値動きは限定的と予想します。
| 総合CPI (%) | コアCPI (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 前月比 | 前年同月比 | 前月比 | 前年同月比 | |
| 市場予想 | 0.6 | 3.7(3.8) | 0.3(0.4) | 2.7 |
| Inflation Nowcasting | 0.45 |
3.56 |
0.21 |
2.56 |
| 前月比に応じた予測値 | 0.50 | 3.64 | 0.20 | 2.56 |
| 0.60 | 3.74 | 0.30 | 2.67 | |
2つ目は、米国経済指標はやや好調と予想。(ドル高円安要因
)
来週発表予定の米国経済指標は、5月分ではニューヨーク連銀製造業景気指数、4月分では中古住宅販売戸数、財政収支、生産者物価指数(PPI)、小売売上高、輸出入物価指数、週次ではADP雇用者数変化、新規失業保険申請件数などがあります。
まずは4月分小売売上高ですが、前月比の市場予想が+0.4%(前月:+1.7%)と前月の反動で大きく低下する見込みとなっています。
前月は減税による増大した還付金やCPI前月比が+0.87%と急上昇した影響で、ガソリンスタンドなどで大きく売上が伸びました。
4月もガソリン価格は急騰していますので、上振れそうな気がします。
ただ、自動車・ガソリンスタンドを除くコアコア指数や、更に建築材・外食を除いたリテールコントロールは反動減や物価高の影響で逆に弱そうな感じがします。
4月分中古住宅販売戸数は、市場予想が405万戸(前月:398万戸)とやや増加する見込みとなっています。
先行指標となる中古住宅成約指数が大きく落ち込んだ年始から回復基調(1月:70.8%、2月:72.6、3月:73.7)となっていますので、市場予想と同程度の数値は出るのではないでしょうか。
5月分ニューヨーク連銀製造業景気指数は、NY州北部には大規模な半導体工場が集積しており、電力インフラや防衛産業なども好調なため、当指標も堅調に推移していると考えられます。
よって、米国経済指標はやや上振れると思われ、指標発表時ドル円は上昇しやすいと予想します。
3つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因
)
ドル円日足チャートを見ますと、今週のドル円は一目均衡表の雲抜けの攻防となっており、下限を抜けてはボリンジャーバンドの-2σや155.5円や155.0円のキリ番がサポートとなって反発し、雲の中に押し戻される展開が続いています。
RSIは水曜には37.9まで低下しましたが、売られすぎの水準30まではまだ余裕があり、もう少し下落の余地はありそうです。
来週も引き続き一目均衡表の雲抜けの攻防、そして155.0を割り込んでくる展開になると予想します。
先々週指摘した通り、ボリンジャーバンドは収縮期から拡張期へ移行しており、雲抜けを果たすようですと更に大きく下落する可能性もありそうです。
200日線が154円台に上昇してきていますので、この辺りがターゲットになりそうな気もします。
他方で、週足も引き続きボリンジャーバンドのミッドバンドを下抜けし、153.6円付近に位置する-2σを目指す流れになると予想します。
したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。
【ドル円日足チャート未来予想図】

あとがき
今週も先週に引き続き、政府・日銀による為替介入が実施されたとみられており、155.01円まで急落する場面がありました。
コラムでも述べましたが、今回のステージで10兆円規模の介入まではあり得ると考えますと、もう1~2回実弾を撃つ可能性もあり、警戒しながらの取引になると思われます。
そして、来週はベッセント米財務長官が来日します。
今年1月にはベッセント財務長官がレートチェックを主導した経緯もあり、今回の為替介入に対して理解を示すのか、米国側の見解に注目が集まります。
行き過ぎた円安を是正することには理解を示すが、実弾を投下することは米国債を売る行為にもつながりますので、言葉には出さないと思いますが否定的なんではないでしょうかね。
やはり利上げで対処するよう仄めかすのではないでしょうか。
週後半には、トランプ大統領と習近平国家主席の会談があります。
中東情勢打開への期待が膨らむのか、また先端半導体の輸出規制や中国製EV(BYDなどの電気自動車)の米市場へのアクセス、台湾問題など、ギブアンドテイクでどれだけ中国へ譲歩するのかも注目となりそうです。
その他日本側では、日銀主な意見が注目されます。
利上げに前向きなタカ派意見が材料視される可能性もありそうです。
というわけで、イベントも盛りだくさんですが、引き続き中東情勢関連のニュースには要注視の一週間となりそうです。
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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