米国雇用統計は予想通りも利下げ織り込みが進みドル円は下落!来週のFX相場予想(2025年9月1日~)

来週のFX相場予想

来週のFXドル円相場予想

予想レンジ:144.0 ー 148.0円

 

週間では「下落」と予想します。
根拠としては3つ。

 

つ目は、米国雇用統計はほぼ市場予想通りと予想。

9月5日(金)に8月分の米国雇用統計が発表されます。
市場予想は、非農業部門雇用者数が+7.8万人(前月:+7.3万人)、失業率が4.3%(前月:4.2%)、平均時給前月比が+0.3%(前月:+0.3%)、平均時給前年同月比が+3.7%(前月:+3.9%)と非農業部門雇用者数の伸びはやや大きくなり、逆に失業率は悪化、平均時給は前年同月比で鈍化する見通しとなっています。

それではまず、インディードの求人数を見てみます。
7月14日を底に8月は緩やかながらも増加傾向となっています。
ただ、小売業が8月に入って大きく減少していますので、7月のセール期間による雇用の特需が剥落した可能性もありそうです。

次に新規失業保険申請件数を見てみます。
8月は22.7、22.4、23.4、22.9万件とジグザグしながらも緩やかに増加しています。
他方で、継続数も196万件前後で高止まりしています。

8月も「レイオフ・解雇も少ないが新規採用も少ない」といった状態が継続している感じです。

この第3四半期は企業の設備投資が好調な感じですので、警戒するほど雇用は悪化していない気がします。
ただ、前回指摘した通り、前月・前々月分の非農業部門雇用者数が大幅に下方修正されました。
今回も、前々月分は既に大きく下方修正されてますのであまり変動はないと思いますが、前月分は下方修正される余地はありそうです。
また、前月の失業率は小数第二位まで見ますと4.25%とほぼ4.3%ですので、もしかすると今回4.4%に上昇する可能性もあるのではないでしょうかね。

よって、結果はほぼ市場予想通りとなりそうですが、前月分の下方修正や9月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ織り込みが進むことにより、ドル円は下落していくと予想します。

その他、ISM製造業・非製造業雇用指数、ADP非農業部門雇用者数、JOLTS求人、チャレンジャー人員削減数、新規失業保険申請件数などの雇用関連指標も要注目となりそうです。

 

 

2つ目は、米国経済指標はやや改善と予想。(ドル高円安要因 上昇

来週発表予定の米国経済指標は、8月分ではISM製造業・非製造業景気指数、製造業・サービス業PMI(購買管理者景気指数)確報値、7月分では建設支出、製造業新規受注、貿易収支、年8回のベージュブック(米地区連銀経済報告)などがあります。
その他、FRB理事候補ミラン氏の公聴会やニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁の講演などFOMCメンバーの発言機会もあります。

まずはISM製造業・非製造業景気指数ですが、その先行指標となる製造業・サービス業PMIの速報値ではともに市場予想を上振れていました。
特に製造業の新規受注の指数が前月から上昇しており総合指数を押し上げました。
トランプ関税の影響を見極めようと設備投資など様子見していた企業が、この第3四半期に少し動き出したのかもしれません。

よって、米国経済指標はやや改善傾向と思われ、指標発表時ドル円は上昇しやすいと予想します。

 

 

3つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因 下降

ドル円日足チャートを見ますと、今週のドル円も147円台後半に位置するボリンジャーバンドのミッドバンドと146.7円に位置する一目均衡表の雲上限の間の狭いレンジでの推移となりました。
来週は一目均衡表の雲を下抜けし、ボリンジャーバンドの-2σも割り込んで拡張する形で大きく下落すると予想します。

他方、週足でも145.8円付近に位置するボリンジャーバンドのミッドバンドの攻防戦から下抜けし、大きく下落すると予想します。

 

したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。

 

 

あとがき

今週注目された米国PCEデフレーターですが、市場予想通りの結果となり、波乱なく週末を終えました。
そして来週は9月FOMCに向けての関所の1つ米国雇用統計の発表があります。
前回は非農業部門雇用者数が市場予想を下回り、尚且つ前月と前々月分も大幅に下方修正されたことによってドル円は約2.5円ほどの急落となりました。
さらには、雇用統計の発表を受けてトランプ大統領は、雇用統計やCPI(消費者物価指数)などの集計・発表を行う労働省労働統計局(BLS)の局長を解任するという暴挙に出ました。
今回も悪かったらどうするんでしょうかね?

来週は雇用統計次第といった感じですが、発表までに関連指標の発表も多くあり、市場は警戒心を強めるのか、あるいは楽観姿勢で臨むのか注意して見ておく必要がありそうですね。
雇用統計の結果によっては9月FOMCでは「利下げなし」から「2回分の0.5%ptの利下げ」の間で織り込む動きが見られると思われ、ドル円の変動幅もそれに応じて大きくなる可能性もあり、警戒は怠らないようにしておくべきでしょう。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

 

【ドル円日足チャート未来予想図】 
米国雇用統計は予想通りも利下げ織り込みが進みドル円は下落!来週のFX相場予想(2025年9月1日~)

Posted by ペッパー