米国CPI下振れでドル円は大きく下落!来週のFX相場予想(2024年12月9日~)

来週のFX相場予想

来週の週間予想ですが、

予想レンジ(ドル円):147.0 ー 150.5円

来週のドル円は週間で「大きく下落」と予想します。
根拠としては3つ。

 

1つ目は、米国CPIは市場予想を下振れると予想。(ドル安円高要因 下降

11日(水)に11月分の米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcasting を見てみますと、米国CPIの予測値は総合、コアともに市場予想と一致しています。

筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」でも、市場予想通り総合CPIとコアCPIの前月比がともに+0.3%となった場合、前年同月比はそれぞれ+2.7%と+3.3%となり、市場予想と一致します。

筆者の予想としましては、
①前月インフレ率を押し上げた宿泊費や中古車価格はハリケーンの影響で、今回はそれが剥落する。
②WTI原油価格は緩やかな下落トレンドとなっており、ガソリン価格は春頃からずっと下落基調が続いている。
③比重の大きい住居費が鈍化してきている。
などの理由により、弱めの結果になるような気がします。

よって、結果は市場予想を下振れ、指標発表時ドル円は大きく下落すると予想します。

翌日には米国PPI(生産者物価指数)の発表もありますので、そちらも要注目となりそうです。

 

  総合CPI (%) コアCPI (%)
前月比 前年同月比 前月比 前年同月比
市場予想 0.3(0.2) 2.7 0.3 3.3
Inflation Nowcasting 0.26 2.70 0.27 3.30
前月比に応じた予測値 0.20 2.62 0.20 3.19
0.30 2.72 0.30 3.29

 

2つ目は、米国経済指標は全体的に悪化と予想。(ドル安円高要因 下降

来週は上述の米国CPIやPPIが注目されるところですが、その他の米国経済指標では11月分でNY連銀消費者インフレ期待 、輸出入物価指数、週次の新規失業保険申請件数など少なめとなっています。
米国債の入札も3年、10年、30年で総額1190億ドルが予定されています。

先週発表された11月分の米国雇用統計では失業率が前月から上昇しており、新規失業保険申請件数も今週は増加していました。
来週の新規失業保険申請件数も軟調な結果になるのではという気がします。

よって、米国経済指標は全体的に悪化していると思われ、指標発表時ドル円は下落しやすいと予想します。



3つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因 下降

ドル円日足チャートを見ますと、先週指摘した通り一目均衡表の雲の攻防戦となっており、度々雲の中に突っ込みましたが、149円台半ばにある雲上限やボリンジャーバンドの-2σがサポートとなって、雲の上側へ押し戻された形となっています。
しかしながら上値も重く、ボリンジャーバンドのミッドバンドへ向かって上昇していく強さはあまり感じられません。
よって、来週も再び雲の中に突っ込み、今度は雲下限に向けて下落していくと予想します。

他方、週足では148.7円にある一目均衡表の雲下限や148円台前半にあるボリンジャーバンドのミッドバンドがサポートとなって、やや反発しています。
下髭陽線となっているところが少し気になりますが、それでもやはり以前から指摘しているように最終的には雲を下抜けし大きく下落すると予想します。

 

したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。

 

 

あとがき

今週注目の米国雇用統計でしたが、結果は市場予想をやや上振れました。
ただ先週指摘した通り、次回12月FOMC(米連邦公開市場委員会)での0.25%ptの利下げ織り込み度が上昇し、大きく下落することとなりましたね。
来週は更に米国CPIの結果を受けて織り込みが進み、ドル円は大きく下落するとみています。

日本側でも13日(金)発表の日銀短観の結果を受けて、12月の日銀金融政策決定会合での利上げ機運が高まってくるのではないでしょうかね。

その他、来週は日米に先駆けて、EU、カナダ、豪州などで金融政策の発表がありますので、ドルや円に対してどう動くのか要注目となりそうです。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

 

【ドル円日足チャート未来予想図】
米国CPI下振れでドル円は大きく下落!来週のFX外国為替相場予想(2024年12月9日~)

Posted by ペッパー