日銀利上げ観測でドル円は大きく下落!来週のFX外国為替相場予想(2024年11月18日~)

来週のFX相場予想

来週の週間予想ですが、

予想レンジ(ドル円):150.5 ー 154.5円

来週のドル円は週間で「大きく下落」と予想します。
根拠としては3つ。

 

1つ目は、植田日銀総裁からタカ派発言が出ると予想。(ドル安円高要因 下降

植田日銀総裁は、18日(月)に金融経済懇談会、21日(木)に「ファイナンシャル・フォーラム」に出席予定となっており発言機会があります。
今週15日(金)には加藤財務大臣の口先介入や米株が軟調に推移している中で日銀の利上げを警戒する動きが広がり、ドル円は156.74円の高値から約3円落ちる下落を見せました。

12月の金融政策決定会合までまだ1か月もあり、次回会合での利上げに向けて断定的な発言はできそうにないと思われますが、今週発表された第3四半期GDPの個人消費などが堅調だったこともあり、それなりに前向きな発言が出るのではないでしょうか。
逆に利上げに対して慎重姿勢を示すようですと再び円安に振れて輸入物価を押し上げてしまいますので、物価の番人としてはそうせざるを得ない状況です。

よって、植田総裁のタカ派寄りの発言によりドル円は下落すると予想します。

 

2つ目は、米国経済指標はやや悪化と予想。(ドル安円高要因 下降

来週発表予定の米国経済指標は、11月分では NAHB住宅市場指数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、製造業・サービス業PMI(購買管理者景気指数)、ミシガン大学消費者信頼感指数、10月分では住宅着工件数、 中古住宅販売戸数、週次の新規失業保険申請件数などがあります。

今週発表された11月分のニューヨーク連銀製造業景気指数では、トランプ関税や新たなストに備えた動きが始まった可能性もあり大幅な改善が見られました。
10月分のISM製造業・非製造業景気指数では、従来通り製造業は軟調・非製造業は好調という図式を維持していましたが、製造業・サービス業PMIでは製造業は上振れ、サービス業は下振れるという逆転現象でした。

住宅関連はローン金利の上昇により全体的に悪化していると思われますが、10月分の中古住宅販売戸数は、その前段階である9月分の中古住宅仮契約数が増加していましたので、少し強めに出る可能性はありそうです。

ミシガン大学消費者信頼感指数は、期待インフレ率と逆相関的な結果になると思われます。
トランプ大統領の勝利がどういう結果を生んでいるのか要注目です。

新規失業保険申請件数は、ハリケーンやストの影響も剥落して、概ね22万件前後で緩やかな増加傾向が続くのではないでしょうか。
そもそも人手不足で余剰人員が少なかったことから新規採用は減らしているが、大幅な人員削減には至ってないといった感じではないでしょうかね。

よって、米国経済指標は特需もあってマチマチな結果になると思われ、トータルではやや悪化と予想します。

 

3つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因 下降

ドル円日足チャートを見ますと、前週後半から続落となっていましたが、今週はボリンジャーバンドのミッドバンドや151.65円付近にある200日線がサポートとなって反転し、MACDなどではゴールデンクロスを形成し、156.0円付近にあるボリンジャーバンドの+2σをややオーバーシュートする位置まで上昇しました。
しかしながら、その+2σがレジスタンス(上値抵抗線)となって、今度は一転して大きく下落しました。
今後はミッドバンドの攻防、そして-2σへ向かって下落していくと予想します。

他方、週足では一目均衡表の雲の上限をやや上抜けた位置での推移が続いていますが、やはり雲の中へ押し戻され、ミッドバンドの攻防、そして最終的には雲を下抜けし大きく下落すると予想します。

 

したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。

 

 

あとがき

今週もドル円はトランプトレードの継続やパウエルFRB議長の「利下げを急ぐ必要はない」という主旨の発言によって上値を伸ばしましたが、米株の下落や日銀の利上げを警戒する動きが広がって週末金曜日には大きく下落しました。
また、今回のトランプトレードは行き過ぎとの声もあり、その巻き戻しも起きているように感じます。
来週はエヌビディアの決算発表もあり、株価ひいてはドル円にも大きな影響を及ぼす可能性があり要注目となりそうです。

さて、米国CPI詳細の記事の中でも述べましたが、その記事をアップした数時間後に予想通り第二次トランプ政権ではEV(電気自動車)への補助金をカットする旨の報道が出ました。
これでEVの需要は落ち込むことが予想され、自動車メーカーはEV車両価格を下げざるを得ないでしょう。
更にはインフレ率を押し上げてきた自動車保険料や中古車価格も低下していくと思われ、FRBが掲げるインフレ目標2%にぐっと近付く、もしくは2%を割り込むのではないでしょうかね。

他方で、日本側では日銀の利上げに対する警戒感が広がってきているように見えます。
ただ、利上げを示唆すると日本株はまた暴落しそうなので、結局のところ利上げできそうにないんですけどね…。
「時間的余裕ある」と自らの失言により円安の流れを作ってしまった植田総裁、どう収拾するのか見ものです。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

 

【ドル円日足チャート未来予想図】
日銀利上げ観測でドル円は大きく下落!来週のFX外国為替相場予想(2024年11月18日~)

Posted by ペッパー