重要イベント目白押しでドル円は大きく下落!来週のFX外国為替相場予想(2024年6月10日~)
今週のドル円相場は、ISM製造業景気指数やJOLTS求人の市場予想を下振れる結果により、今週の高値157.47円から154.52円まで約3円下落するドル売り円買いの週前半となりましたが、5日(水)発表のISM非製造業景気指数や米国雇用統計の失業率は悪化したものの非農業部門雇用者数や平均時給が強い結果だったことにより、ドル円は157.06円まで上昇する場面が見られました。
ただ、157円台では上値は重く、結局は長い下髭となりながらも週足では陰線となる156.69円でクローズしました。
それでは来週の週間予想ですが、
予想レンジ(ドル円):153.0 ー 157.5円
来週のドル円は週間で「大きく下落」と予想します。
根拠としては5つ。
1つ目は、米国CPIは市場予想を下振れると予想。(ドル安円高要因
)
12日(水)に5月分の米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcasting を見てみますと、米国CPIの予測値は市場予想とほぼ一致しています。
ただ、コアCPI前年同月比の予測値が+3.55%のため、小数第二位の四捨五入の関係で+3.6%となり、市場予想を上振れる可能性もありそうです。
筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」でも、コアCPI前月比で+0.3%が出るようですと前年同月比が+3.55%となるため、こちらも小数第二位の四捨五入の関係で+3.6%となり、市場予想を上振れる可能性がありそうです。
一方、総合CPI前月比で+0.1%が出るようですと前年同月比は+3.35%となり、小数第二位の四捨五入の関係で+3.4%となって市場予想通りとなるのですが、Inflation Nowcasting の予測値の+0.08%辺りが出ますと、今度は逆に小数第二位の四捨五入の関係で+3.3%となり市場予想を下振れる可能性もありそうです。
筆者の予想としましては、4月上旬から下落が続いている原油価格やまだ下落基調が続いている比重の大きい住居費を考慮しますと、やはり弱い数字が出るのではないかなという気がします。
よって、結果は市場予想を下振れると思われ、結果発表時ドル円は下落すると予想します。
ただ、ISM非製造業景気指数や雇用統計の平均時給の結果が強かったのでサービス価格を押し上げている可能性もあり、注意が必要かもしれません。
| 総合CPI (%) | コアCPI (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 前月比 | 前年同月比 | 前月比 | 前年同月比 | |
| 市場予想 | 0.1(0.2) | 3.4 | 0.3 | 3.5 |
| Inflation Nowcasting | 0.08 | 3.36 | 0.30 | 3.55 |
| 筆者予想 | 0.1 | 3.35 | 0.2 | 3.45 |
| 0.2 | 3.45 | 0.3 | 3.55 |
|
2つ目は、パウエルFRB議長の会見がハト派寄りと予想。(ドル安円高要因
)
12日(水)にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が公表されます。
政策金利は現行の5.25-5.50%が維持される見通しで波乱はないと思われますが、一方で声明文や3か月に1度公表されるFOMCメンバーによる経済の見通し(SEP)では、前回から何らかの修正が加えられると予想されています。
特に、今後の利下げ回数を示唆するドットプロットは要注目で、前回3月のFOMCの時点では3回の利下げを示唆していましたが、これが2回ないし1回へ修正されることを市場は織り込んでいます。
筆者としましては、やはりFRB理事を中心に過度な変更を避けると思われ、2回の利下げに留めるドットプロットになると予想します。
また、結果公表当日5時間半前にはCPIの発表もあり、筆者はインフレ鈍化を示す結果が出ると予想しているため、タカ派姿勢は緩むのではないかなという気がします。
そして、最も注目されるパウエルFRB議長の会見ですが、やはり従来通りの見解を踏襲し、利上げではなく利下げを意識したハト派寄りの発言になると予想します。
よって、FOMC結果公表時、及びパウエル議長の会見時ドル円は下落すると予想します。
3つ目は、日銀金融政策決定会合では下に行って来いと予想。
14日(金)に日銀金融政策決定会合の結果が公表されます。
米国と同様に金融政策の現状維持がほぼ確実視されていますが、国債の買い入れ額を巡ってドル円相場に影響を与えそうです。
日銀保有の国債残高は現在約600兆円もあり、全発行額に対する保有割合は50%を優に超えています。
マイナス金利やYCC(イールド・カーブ・コントロール)と同様に異常な緩和策ですので、金融を引き締める状況にはないと思いますが、いつ減額に走ってもおかしくありません。
植田日銀総裁もつい先日「金融政策の正常化を進めていく際には国債買い入れの減額が適当」との認識を示しており、やはり買い入れ減額に対する市場の警戒心は高まり、国債利回りの上昇に伴ってドル円も円高に振れると予想します。
ただ、会合後の会見では改めて緩和的な金融環境が続くことを示唆し、今度は一転して円安が進み、ドル円はいつもながらの下に行って来いのV字になると予想します。
4つ目は、米国経済指標は悪化傾向と予想。(ドル安円高要因
)
来週は上述の経済指標やイベント以外にも、5月分の米国PPI(生産者物価指数)、輸出入物価指数、6月分のミシガン大学消費者信頼感指数・期待インフレ率速報値、週次の新規失業保険申請件数などの発表があります。
最近のドル円はミシガン大学発表の期待インフレ率に動意付くことが多く、ここ1~2か月のインフレ鈍化傾向から低めの結果が出ると考えられます。
また、新規失業保険申請件数も増加傾向にあり、全体的にドル円は下落しやすいと予想します。
5つ目は、テクニカル分析では下落と予想。(ドル安円高要因
)
ドル円日足チャートを見ますと、一目均衡表の雲に突入した後、154.7円付近にあったボリンジャーバンドの-2σがサポートとなって反発し、再び雲の上側へ押し戻された形となってています。
この後、ボリンジャーバンドの+2σを目指すのか、或いはまた一目均衡表の雲の攻防になるのかといった感じで少し判断の難しいところですが、やはり後者の流れになると予想します。
他方、週足では引き続きMACDなどのデッドクロスに向けて下落していき、ボリンジャーバンドのミッドバンド、そして-2σを目指す流れになると予想します。
したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。
今週注目の米国雇用統計でしたが、直前に発表されたISM非製造業景気指数が強かったので、少し強めの数字が出るかなと思ってはいましたが、想定以上の強さでしたね。
失業率は予想通り悪化していましたが、非農業部門雇用者数と平均時給が想定外の強さでした。
この強かった2つの指標は事業所調査の結果ですが、家計調査でも雇用者数を調査しており、ちなみにこちらは-40.8万人の急減と、真逆の結果となっています。
雇用統計に関しては明日コラムにてもう少し詳しく解説する予定です。
ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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【ドル円日足チャート未来予想図】