来週のFX外国為替相場予想(2023年6月12日~ ドル円)FOMCで乱高下も下落
今週のドル円相場は、5~6月にかけて米国の経済指標は悪化すると予想していた通り、週間ベースで発表される「MBA住宅ローン申請件数指数」や「失業保険申請件数」が市場予想を下振れ、また好調であった「 ISM非製造業指数」や「サービス業PMI」でも悪化する事態となり、週間ではやや下落しましたが、材料難によりほぼ小動きに終始する一週間でした。
それでは来週の週間予想ですが、
予想レンジ(ドル円):137.5円 ー 141.0円
来週のドル円は週間で「下落」と予想します。
根拠としては4つ。
1つ目は、米国CPIの上振れを予想。(ドル高円安要因)
13日(火)には、注目の米国CPI(消費者物価指数)が発表されます。
毎月恒例ですが、Inflation Nowcastingを見てみますと、5月分の米国CPIの予測値は、総合CPIで市場予想よりも低く、コアCPIで高い数値になっており、マチマチな感じがします。
また、今回より筆者が独自に計算した「前月比に応じた前年同月比の予測値」も2パターン掲載していきます。
市場予想通り、総合CPIとコアCPIが前月比で、0.3、0.4となった場合でも、前年同月比で上振れる予想となっています。
したがって、CPI結果発表時、ドル円は急上昇すると予想します。
ただ、市場予想よりも大きく上振れるくらいでないと、6月FOMCの据え置き予想は覆らないとみられ、上値も限定的だと思われます。
一方、Inflation Nowcastingの予測値通りに、総合CPI前月比などで下振れる可能性もありますので注意が必要です。
| 総合CPI (%) | コアCPI (%) | |||
|---|---|---|---|---|
| 前月比 | 前年同月比 | 前月比 | 前年同月比 | |
| 市場予想 | 0.3 | 4.2 | 0.4 | 5.2 |
| Inflation Nowcasting | 0.19 |
4.13 |
0.45 |
5.34 |
| 筆者予想 | 0.2 | 4.21 | 0.4 | 5.29 |
| 0.3 | 4.31 | 0.5 | 5.40 | |
2つ目は、6月FOMCで金利据え置き、パウエルFRB議長ハト派発言と予想。(ドル安円高要因)
14日(水)には、今後の米国経済の行く末を決めると言っても過言ではないFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表があります。
政策金利における市場の織り込み度は、「据え置き」が約70%、「利上げ」が約30%となっています。
筆者の予想も市場と同様に「据え置き」になるとみています。
また6月は、FOMCメンバーによる経済見通し(SEP)の発表もあります。
こちらは、メンバーのタカ派発言が相次いだこともあり、インフレ予想に関しては上方修正してくるのではないかと考えられます。
声明文も含め、ドル高円安要因になると思われます。
しかしながら、パウエルFRB議長の会見に於いては、金利は当面据え置くものの、利上げに対しては消極的な発言が出ると思われ、ハト派を印象付ける結果になると予想します。
したがって、FOMCの結果発表に於いてはドル円は上下に乱高下し、30分後のパウエルFRB議長の会見で下落すると予想します。
3つ目は、日銀金融政策決定会合では金融緩和政策を継続すると予想。(ドル高円安要因)
週末16日(金)には、日銀政策決定会合があります。
今回は海外勢も含めて、現行の金融緩和政策を維持し、YCCも含め政策の変更はないと予想しており、円買いを仕掛けることがない分、円売りも限定的となり、ドル円はやや円安に振れる程度と予想します。
4つ目は、テクニカル分析では下落すると予想。(ドル安円高要因)
ドル円日足チャートを見ますと、MACDなどでデッドクロスを示し、下りのターンへ入っていますが、予想通りボリンジャーバンドのミッドバンドでサポートされている状態となっています。
このまま下りのターンが継続し、ミッドバンドも割り込んでくる流れとなりそうですが、今週はFOMCの結果次第で何とでもなります(笑)
ただ、137円台には、ボリンジャーバンドの-2σや200日線が控えているので、この辺りが下値目処となりそうですが、状況によっては一目均衡表雲上限の135.0円辺りまで急落する可能性もありそうです。
上値では直近高値やボリンジャーバンドの+2σがある141.0円前後がレジスタンスとして機能しそうですが、やはりFOMCの内容次第では突破してくる可能性も高そうです。
一方、週足でも下りのターンに向かって動いている感じではありますが、こちらもFOMCの結果によっては、一目均衡表の雲上限が位置する142.0円辺りまで上昇する可能性もありそうです。
したがって、総合的に判断すると来週のFXドル円相場予想は、チャート上のオレンジの矢印のような感じで推移すると予想します。
さて、いよいよ6月FOMC開催週となります。
サプライズはあるのか!?
緊張の夏、ドル円の夏となりそうですね(笑)
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
来週はお休みします!
ฅ(=^・^=)
【ドル円日足チャート未来予想図】