予定通り米国のインフレ率は低下へ!(12月米国CPI結果詳細)

コラム,CPI・PPI・PCE

15日(水)に12月分の米国CPI(消費者物価指数)の発表がありました。
結果は、総合CPIの前月比では+0.4%(市場予想:+0.4%)、前年同月比では+2.9%(市場予想:+2.9%)、コアCPIの前月比では+0.2%(市場予想:+0.3%)、前年同月比では+3.2%(市場予想:+3.3%)となり、コアCPIの前月比と前年同月比で市場予想を下振れました。

【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】
【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】

 

それでは毎月恒例ですが、その米国CPIの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

最初にグラフ一番右の列の前年同月比を見てみますと、「燃料油」が-13.1%と大きめのマイナスで、「ガソリン」なども含めた「エネルギー商品」は-3.9%となっています。
エネルギー以外の項目では「輸送サービス」が+7.3%と比較的大きめのプラスとなっています。

【 米国CPI(項目別詳細)】
【 米国CPI(項目別詳細)】

 

エネルギー

ということで、まずは「エネルギー」の項目です。
前月比では+2.6%(前月:+0.2%)と上昇しています。
前年同月比でも-0.5%(前月:-3.2%)とマイナス幅を縮めています。

ガソリンや燃料油が含まれる「エネルギー商品」が前月比+4.3%(前月:+0.5%)、電気や公共ガスが含まれる「エネルギーサービス」も前月比+0.8%(前月:-0.1%)となり、インフレ率を押し上げました。

WTI原油価格は、寒波の影響で12月中旬頃から上昇傾向となっており、また米国によるロシアへの制裁強化により足もと80ドル近くまで上昇してきています。
また、天然ガスも急落後の反発局面となっており上昇傾向となっています。
データセンターでは大量の電力が必要なため安価な天然ガスによる火力発電の建設が進んでいるようで、その影響もあるのかもしれませんね。
ただ、トランプ新政権では石油・ガス開発を促進させて価格を押し下げたいようですので、上値も限定的になるのではないでしょうか。

【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】

 

輸送サービス

2番目は「輸送サービス」の項目です。
前月比では+0.5%(前月:-0.0%)とマイナス圏からプラス圏へ上昇しています。
前年同月比でも+7.3%(前月:+7.1%)とやや上昇しています。

「航空運賃」の前月比が+3.9%(前月:+0.4%)、比重の大きい「自動車保険」の前月比が+0.4%(前月:+0.1%)とインフレ率を押し上げました。

【 米国CPI(輸送サービス)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(輸送サービス)[前年同月比と前月比] 】

 

今度は上の表の右から2列目の前月比に目を向けてみます。
上述の「エネルギー」と「輸送サービス」を除くと、「中古車・トラック」が大きめのプラスとなっています。

 

中古車・トラック

ということで、3番目は「中古車・トラック」の項目です。
前月比では+1.2%(前月:+2.0%)と低下しています。
前年同月比では-3.3%(前月:-3.4%)と僅かにマイナス幅を縮めています。

ここ3か月はハリケーンやトランプ関税前の駆け込み需要などの影響でインフレ率を押し上げてきましたが、その勢いは鈍化してきています。
「新車」の前月比も+0.5%(前月:+0.6%)とインフレ率を押し上げていますが、中古車と同様に鈍化してきています。

【米国CPI(中古車・トラック)[前年同月比と前月比] 】
【米国CPI(中古車・トラック)[前年同月比と前月比] 】

 

シェルター(住居費)

そして最後が構成比の大きい「シェルター(住居費)」の項目です。
前月比では+0.3%(前月:+0.3%)と変わらず。
前年同月比では+4.6%(前月:+4.7%)と低下しています。

「帰属家賃(持ち家を賃貸物件とみなして換算された想定家賃)」の前月比が+0.3%(前月:+0.2%)、「住宅の家賃」の前月比が+0.3%(前月:+0.2%)とインフレ率をやや押し上げました。

一方で「ホテルやモーテルなどの宿泊施設」の前月比が-1.2%(前月:+3.7%)とインフレ率を大きく押し下げました。

【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】
【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】

 

あとがき

以上、今月は気になる4項目を見てみました。
特需の影響やエネルギー価格の高騰、ベース効果などによりここ数か月のインフレ率はやや高めに出ましたが、米国債の利回りは上昇し景気は抑制的となっていますので、予定通りインフレ率は低下してきている感じです。
コアCPIの前月比は+0.23%となってますので、それらの影響が落ち着けば年率でほぼ2%程度になるのではないでしょうかね。
PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)はもっと低めに出るので、2%を割り込んでる感じになると思います。

さて、バイデン大統領の置き土産により原油価格は上昇していますが、トランプ新政権でも余計な事しなければいいんですけどね。(笑)
ただ、ウクライナ問題が解決されれば制裁も解除されて原油価格は下がるでしょうから、そこはトランプ新大統領に期待したいところです。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー