比重の大きい住居費鈍化でコアCPIも早々に2%台へ!?(9月米国CPI結果詳細)
10日(木)に9月分の米国CPI(消費者物価指数)の発表がありました。
結果は、総合CPIの前月比では+0.2%(市場予想:+0.1%)、前年同月比では+2.4%(市場予想:+2.3%)、コアCPIの前月比では+0.3%(市場予想:+0.2%)、前年同月比では+3.3%(市場予想:+3.2%)となり、何れも市場予想を上振れたため発表直後は急上昇しましたが、同時刻に発表された新規失業保険申請件数が市場予想を上振れたため、反転急落することとなりました。
【 米国総合CPI・コアCPI(前月比と前年同月比)】
それでは毎月恒例ですが、その米国CPIの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。
【 米国CPI(項目別詳細)】
最初にグラフ一番右の列の前年同月比を見てみますと、原油価格が下落していますので、ガソリンや燃料油などの「エネルギー商品」が二桁マイナスとなっています。
エネルギー以外の項目では「輸送サービス」が割と大きめの数値となっています。
エネルギー
ということで、まずは前年同月比-6.8%(前月:-4.0%)、前月比-1.9%(前月:-0.8%)の「エネルギー」の項目です。
上記でも触れましたが、ガソリンや燃料油が含まれる「エネルギー商品」が前年同月比-15.3%(前月:-10.1%)、前月比-4.0%(前月:-0.6%)となり、インフレ率を大きく押し下げています。
他方、電気や公共ガスが含まれる「エネルギーサービス」では前月比+0.7%(前月:-0.9%)とプラス圏へ大きく上昇しています。
WTI原油価格は、9月10日に年初来安値となる65.29ドルまで下落した後、中東情勢の悪化により足もと70ドル台半ばでの推移となっています。
次回10月分では逆にインフレ率を押し上げることが予想されます。
【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】![【 米国CPI(エネルギー)[前年同月比と前月比] 】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/10/column348.webp)
輸送サービス
2番目は前年同月比+8.5%(前月:+7.9%)、前月比+1.4%(前月:+0.9%)の「輸送サービス」の項目です。
前年同月比と前月比ともに大きく上昇しています。
前月比で見ますと、「自動車修理」が+2.8%(前月:+1.4%)、「航空運賃」が+3.2%(前月:+3.9%)、輸送サービス全体の前月比は下回ったものの構成比が大きい「自動車保険」が+1.2%(前月:+0.6%)とインフレ率の押し上げに大きく寄与しています。
【 米国CPI(輸送サービス)[前年同月比と前月比] 】![【 米国CPI(輸送サービス)[前年同月比と前月比] 】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/10/column349.webp)
今度は上の表の右から2列目の前月比に目を向けてみます。
上述の「エネルギー」と「輸送サービス」を除くと、「衣服」、「医療用品」、「医療サービス」が大きめの絶対値となっています。
前月とはだいぶ様変わりしてきましたね。
衣服(アパレル)
ということで、3番目は前年同月比+1.8%(前月:+0.3%)、前月比+1.1%(前月:+0.3%)の「衣服」の項目です。
今年に入りインフレ率の変動幅が大きくなっており、やや上昇気味に推移しています。
米国は中国や東南アジアから多くを輸入していますが、中国製品への追加関税やスエズ運河迂回による物流費の上昇、港湾ストへの備えなどの影響が出ているのかもしれませんね、
ただ、構成比が履物を加えても2.56%と小さいため、インフレ率への影響は軽微だと思われます。
【米国CPI(衣服)[前年同月比と前月比] 】![【米国CPI(衣服)[前年同月比と前月比] 】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/10/column350.webp)
医療サービス
4番目は前年同月比+3.6%(前月:+3.2%)、前月比+0.7%(前月:-0.1%)の「医療サービス」の項目です。
前年同月比はちょうど1年前の10月に医療費の算出方法が変わって上昇傾向となっていますが、次回10月分からはこの影響も剥落してくると思われます。
ただ前月比でも大きく上昇していますので、これが持続的なのか一時的なのか当面注視する必要があるかもしれませんね。
【米国CPI(医療サービス)[前年同月比と前月比] 】![【米国CPI(医療サービス)[前年同月比と前月比] 】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/10/column351.webp)
医療用品
5番目は前年同月比+1.6%(前月:+2.0%)、前月比-0.7%(前月:-0.2%)の「医療用品」の項目です。
前月比では2か月連続でマイナスとなっており、医療サービスとは正反対にデフレ気味に推移しています。
医薬品が前月比-0.8%となっており、インフレ抑制法による薬価引き下げなどが影響しているのかなという気がします。
ただ構成比は僅か1.47%ですので、ほとんど影響を与えないと思われます。
【米国CPI(医療用品)[前年同月比と前月比] 】![【米国CPI(医療用品)[前年同月比と前月比] 】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/10/column352.webp)
シェルター(住居費)
そして最後が前年同月比+4.9%(前月:+5.2%)、前月比+0.2%(前月:+0.5%)の構成比の大きい「シェルター(住居費)」の項目です。
前年同月比、前月比ともに0.3%pt低下しました。
来週のFX相場予想では、そろそろ住居費が下がり始めると言ってきましたが、今月遂に来た感じですね。
先行指標となる住宅価格を見ますと、もうひと山あるかなという感じはしますが、当面は前月比+0.2%前後で下げ気味に推移するのではないでしょうかね。
【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】![【 米国CPI(住居費)[前年同月比と前月比] 】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/10/column353.webp)
以上、今月は気になる6項目を見てみました。
やはり一番のビッグニュースは住居費の鈍化でしょうかね。
6月18日のコラムでは9月と来年1月に住居費のインフレ率が大きく下がるというシミュレーション結果を掲載していましたが、それよりもハイペースで鈍化している感じです。
住居費のコアCPIでの構成比は45.78%と圧倒的ですので、今後は住居費の鈍化とともにコアCPIも来年1月に2%台半ばくらいまで落ちてるのではないでしょうかね。
米国CPIで比重の大きい住居費をシミュレーションし、今後のインフレの推移を予想!
「医療サービス」は上述の通り上昇要因が剥落しインフレ率も落ち着いてくると思いますので、残りはインフレ率が高止まりしている「輸送サービス」といった感じでしょうかね。
9月は「新型トラック」、「中古車・トラック」もローン金利低下の影響を受けてか前月比で上昇し、インフレ率を押し上げています。
自動車の修理費や保険も、車両自体の価格が下がっていかないと厳しいのかもしれませんね。
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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