各項目の前月比は概ねマイナスでほぼデフレ状態!(5月米国PCEデフレーター結果詳細)
31日(金)に5月分の米国PCEデフレーター(個人消費支出価格指数)の発表がありました。
結果は、総合PCEでは前年同月比+2.6%、前月比+0.0%、コアPCEでは前年同月比+2.6%、前月比+0.1%となり、ともに市場予想通りでした。
【米国PCEデフレーター[前月比と前年同月比]】![【米国PCEデフレーター[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/06/column262.webp)
それでは、その米国PCEデフレーターの中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。
まずは、構成比2/3のサービス部門です。
前月比では+0.29%(4月) → +0.17%(5月)へと低下しています。
前年同月比でも+3.98%(4月) → +3.92%(5月)へと僅かながら低下しています。
全体的に前月比がマイナスとなる項目が目立ってきていますが、比重の大きい「住宅と公共料金」が前月比+0.31%(4月) → +0.36%(5月)、「ヘルスケア」が前月比+0.06%(4月) → +0.71%(5月)へと上昇したこと等によりインフレ率の下落幅を縮めました。
【米国PCEデフレーター(サービス)[前年同月比と前月比]】![【米国PCEデフレーター(サービス)[前年同月比と前月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/07/column263.webp)
次は、残りの1/3を占める財部門です。
前月比では+0.22%(4月) → -0.37%(5月)へと大きく下げてマイナスになっています。
前年同月比でも+0.10%(4月) → -0.14%(5月)へとマイナスに転じています。
【米国PCEデフレーター(財)[前月比と前年同月比]】![【米国PCEデフレーター(財)[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/07/column264.webp)
さらに、財部門の中の耐久財の項目を見てみます。
前月比では-0.23%(4月) → -0.79%(5月)へとマイナス幅を拡げています。
前年同月比でも-2.20%(4月) → -3.20%(5月)へとマイナス幅を拡げています。
耐久財はほとんどの項目でマイナスとなっており、ほぼデフレ状態となっています。
【米国PCEデフレーター(耐久財)[前月比と前年同月比]】![【米国PCEデフレーター(耐久財)[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/07/column265.webp)
最後は財部門の中の非耐久財の項目です。
前月比では+0.46%(4月) → -0.15%(5月)へとマイナスに転じています。
前年同月比では+1.37%(4月) → +1.57%(5月)へと逆に上昇しています。
非耐久財も前月比ではほとんどの項目でマイナスとなってきていますが、「ガソリンおよびその他のエネルギー製品」の前月比が+2.50%(4月) → -3.41%(5月)へと大きくマイナスに転じたことでインフレ率の押し下げに寄与しました。
一方、「医薬品およびその他の医療製品」の前月比は+0.38%(4月) → +1.56%(5月)へと大きく上昇しており、インフレ率の押し上げ要因となっています。
【米国PCEデフレーター(非耐久財)[前月比と前年同月比]】![【米国PCEデフレーター(非耐久財)[前月比と前年同月比]】](https://fx-osusume.pepper.jp/wordpress/wp-content/uploads/2024/07/column266.webp)
というわけで、PCEデフレーターのサービス部門と財部門を分けて見てみました。
前月のコラムでは、財部門のインフレがより鈍化、もしくはデフレ傾向になっていくということを述べましたが、今月はその傾向が色濃く出た感じですね。
米国債利回りも景気抑制レベルの水準を維持しており、物価高が続きそうなのは金利の影響を受けにくい医療介護部門のみといった感じで、今回のようなほぼデフレ状態が当面続くのではないでしょうか。
一方で、WTI原油価格は6月4日に1バレル72.4ドルの安値を付けた後、夏の需要増を見越して現在82ドル付近と約10ドルも上昇してきており、6月以降数か月間はインフレ率を押し上げそうです。
また、4月のコラムでコアPCEのシミュレーションをした際には5月に前年同月比では+2.5%辺りで底打ちし、上りのターンに入るという話をしました。
前月比では弱いものの、前年同月比ではベース効果もあって、6月以降緩やかに上昇するものと思われます。
さて、明日はパウエルFRB議長の講演がありますが、米国債利回りが景気抑制レベルを下回るほど低下してしまわないかちょっと心配です。
ちなみに、管理人ペッパーは経済金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
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