雇用は季節要因以外ではもう伸びないか!?(12月米国雇用統計結果詳細)

コラム,雇用統計

9日(金)に12月分の米国雇用統計の発表がありました。
結果は、非農業部門雇用者数が+5.0万人(市場予想+6.6万人)、失業率が4.4%(市場予想4.5%)、平均時給前月比が+0.3%(市場予想+0.3%)、前年同月比が+3.8%(市場予想+3.6%)と、非農業部門雇用者数と失業率が市場予想を下振れ、平均時給前年同月比が上振れるというマチマチな結果となりました。

それではその雇用統計の中身をもう少し詳しく見ていきたいと思います。

労働年齢人口

まずは、15歳以上の「労働年齢人口」です。
11~12月分のグラフのデータが更新されていませんが、12月は274,816千人(前月:274,633千人)となっており、前月からは+183千人(前月:)増加しています。

【 米国労働年齢人口の増減数(人)】
【 米国労働年齢人口の増減数(人)】

 

労働力人口

次は、15歳以上のうち就業者と完全失業者を合わせた「労働力人口」です。
12月は171,495千人(前月:171,541千人)と前月から46千人(前月:-)減少しています。

【 米国労働力人口(千人)】
【 米国労働力人口(千人)】

 

労働参加率

3番目は、上記「労働力人口」の割合である「労働参加率」です。
経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
12月は62.40%(前月:62.47%)と前月からやや低下しています。

【 米国労働参加率(%)】
【 米国労働参加率(%)】

 

非農業部門雇用者数

4番目は、「非農業部門雇用者数」です。
12月は+50千人(前月:+56千人)と前月から伸びは僅かに鈍化しました。
11月分は速報値から-8千人、10月分は改定値から-68千人、合計で-76千人下方修正されています。
前年同月比では+0.37%(前月:+0.54%)と前月から低下しています。

政府部門を除いた民間雇用者数は+37千人(前月:+52千人)と前月から伸びは鈍化しました。
前年同月比では+0.52%(前月:+0.73%)と前月から低下しています。

【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数(前年同月比)】
【 米国非農業部門雇用者数と民間雇用者数(前年同月比)】

部門別に見てみますと、「医療と社会扶助」が+38.5千人(前月:+58.1千人)と引き続き雇用増に大きく貢献していますが、かなり鈍化しました。
それ以外では「レジャーとホスピタリティ」が+47千人(前月:-3千人)とマイナスだった前月から大きく増加しました。

一方で、「小売業」が-25.0千人(前月:-16.9千人)、「建設(工事)」が-11千人(前月:+22千人)、「専門サービスおよびビジネスサービス」が-9千人(前月:+13千人)、「製造業」が-8千人(前月:-2千人)、「輸送および倉庫」が-6.6千人(前月:-25.2千人)など大きめのマイナスになっています。

【 米国非農業部門雇用者数詳細(千人)】 【 米国非農業部門雇用者数詳細(千人)】 

 

失業率

5番目は「失業率」です。
こちらも経済指標発表時は小数第一位までしか公表されませんので、小数第二位まで計算して求めてみます。
その前に「失業者数」の絶対数を見てみましょう。
12月は7,503千人(前月:7,781千人)と前月から278千人(前月:-)減少しました。

【 米国失業者数(千人)】
 【 米国失業者数(千人)】

 

失業率も12月は4.38%(前月:4.54%)と前月から低下しています。

【 米国失業率(%)】
【 米国失業率(%)】

 

平均時給

最後は「平均時給」です。
12月は前月比が+0.33%(前月:+0.24%)と前月からやや上昇しました。
前年同月比も+3.76%(前月:+3.62%)と前月から上昇しました。

【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】
【 米国平均時給 [前月比と前年同月比](%)】

 

あとがき

というわけで、雇用に関連する6つの項目を見てみました。
あまり見慣れていないと思いますが、今回は非農業部門雇用者数の前年同月比を掲載してみました。
右肩下がりの低下傾向を示しており、前年からほぼ雇用は伸びていないことがわかります。
ここまで雇用を牽引してきました「医療と社会扶助」が同様に鈍化傾向を示していますので、全体としても雇用は伸びてない感じです。
「レジャーとホスピタリティ」も連邦政府閉鎖による影響の反動や年末年始のホリデーシーズンによる季節要因ですから、大きな雇用増も恐らく一時的ではないでしょうか。
それから相変わらずの下方修正も酷く、次回は年次改定も発表される予定です。

失業率の低下は失業者の再参入者数が前月から大きく減少したことによる労働参加率の低下が原因だと思われ、それほどポジティブなことではないように思われます。

 

ちなみに、管理人ペッパーは経済・金融の専門家でもなんでもありません。
信じるか信じないかはあなた次第!
ฅ(=^・^=)

Posted by ペッパー